問われるべきは増税できなかったこと―民進・岡田克也代表
2016年6月2日 10:17
民進党の岡田克也代表は1日夕の記者会見で「安倍晋三総理が世界経済は大きなリスクに直面している。それに対し、サミット議長国としてしっかり責任を果たさなければいけないというロジックで、消費税増税の再延期を表明した。また参院選挙の大きなテーマは消費税増税の延期ということだが、おかしな議論だ。来年4月には必ず上げますと言っていたのに、出来なかった。そのことが問われるべきで、再延期が問われるというのは言葉のごまかし。出来なかったことが問われるべきだ」と批判した。
また、岡田代表は「日本が先進国の中で最も成長率が低く、アベノミクスがうまくいっていないということを歩とするための論理、アベノミクスを加速するのか、後戻りするのかが問われている。これが最大の課題だと総理は言われた。しかし、間違ったことを、さらにエンジンをふかしても、正しい経済成長にはつながらない」とし「成長と分配の両立こそ、必要」と強調した。
岡田代表は「一人一人が安心して生活でき、豊かにならなければ持続的な経済成長はできない。それが3年6か月、安倍総理の下でアベノミクスを進めてきて分かったことだ。考え方をかえなければ同じことを繰り返すことになるだけだ」と政策転換の必要を提起した。
岡田代表は「世界経済にリスクがあることはG7共通の認識だと思うが、それが直面していて今すぐ対応しないと大変なことになるという認識が共有されているかと言うと、そうは思わない。そうした認識が共有されているとすれば、アメリカでの利上げなど議論にすらならないはず」と指摘。また、アベノミクスは成功しているというが、「国民の8割が景気回復を実感していないという、国民の実感に答えが出ている」と提起した。
そのうえで、岡田代表は7月10日実施の参院選について、憲法の平和主義、甘利明前TPP担当大臣の問題、政府の隠ぺい体質なども参院の大きなテーマになるとした。(編集担当:森高龍二)