中国:タンザニア拠点の“象牙の女王”裁判始まる、4年で1.9トン密輸
2016年5月27日 11:04
*11:04JST 中国:タンザニア拠点の“象牙の女王”裁判始まる、4年で1.9トン密輸
中央アフリカ東部・タンザニアのダルエスサラームにある裁判所で23日、“象牙の女王”と呼ばれる中国人の女、楊鳳蘭被告の裁判が始まった。楊被告は2000年から14年の間にタンザニアから象牙706本、約1.9トン分を不正に輸出したとして罪に問われている。海外メディアの報道として、参考消息網が25日付で伝えた。
楊被告が密輸した象牙の総額は270万米ドル(約2億9600万円)に上るとされ、最高で懲役30年の有罪判決が言い渡される可能性がある。楊被告は娘に付き添われて入廷し、起訴内容を否認した。
報道によると、楊被告は1970年代に現地の鉄道建設作業の通訳要員としてタンザニアに渡った。その後、1998年に現地に会社2社を設立。2012年にはタンザニア・中国アフリカ商会の事務局長に就任している。
象牙の装飾品は中国で「社会的地位の高さ」の象徴とされ、需要が大きい。また薬としても使われるため、中国の象牙需要は世界一と指摘されている。こうした状況に対して世界から非難が集まっていることもあり、中国政府は昨年、象牙製品の輸入を禁止すると発表した。
【亜州IR】《ZN》