格安スマホはメリットばかりではない?初心者が注目すべきポイント

2016年5月25日 08:37

 月々のスマホ代を抑えられるとして、「格安スマホ」に注目が集まっている。格安スマホとは、低価格のスマートフォンと格安SIMカードのセットのこと。低価格ながら端末のクオリティが低いわけではなく、機能を絞ったシンプルさと海外メーカーによる優れたコストパフォーマンスが驚きの安さにつながっている。

 SIMカードとは、スマホが通信するために必要なICカードで、固定のID番号が記録されている。格安SIMカードを取り扱う「MVNO事業者」は、NTTドコモ<9437>などの携帯大手3社からインターネットと通話の回線を借りてサービスを提供しているため、対応エリアが広く、安心して利用できる。

 総務省が3月に公表したMVNOサービスの契約数は、2015年12月末時点で前年比29.0%増の1,155万件。MVNO事業者数は210社となった。

 格安スマホは、自分に合ったデータ量を選ぶことで通信料金を抑えられる。MMD研究所の「2016年スマートフォンの利用料金に関する調査」によると、平均の月額料金は携帯大手3社のユーザーは7,433円、格安スマホユーザーは2,067円で、5,000円以上の差がある。

 携帯大手3社と同様に、番号ポータビリティ(MNP)によって電話番号を変えずとも乗り換えが可能で、通信速度についてもLTE対応プランを選べば高速通信が可能だ。安い上に使い勝手が変わらないなら格安スマホに乗り換えない手はないように思えるが、格安スマホにも落とし穴が存在する。

 まず、今まで使っていたキャリアメールアドレスが使えなくなるため、メールアドレスが必要な人はGmailなどで新たに取得する必要がある。また、実店舗がなかったり、少ない場合が大半であるため、契約先によっては不明な点を店頭で相談することができない。

 さらに、基本料が格安ではあるが、通話料と通信料にも注意したい。最近になって格安スマホにもかけ放題プランが増えてきたが、「かけ放題プランがなくてもLINEなどのアプリで通話料を抑えるから必要ない」と思っていると、アプリの通信料が膨らみ、データ量の制限をオーバーする恐れがある。料金の安さに惑わされず、自分に適したプランを探すことから始めたい。(編集担当:久保田雄城)

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