憲法に必要条文を加える加憲の立場を強調―公明

2016年5月4日 11:46

 公明党は3日の憲法記念日に合わせ「人類普遍の原理というべき、国民主権主義、基本的人権の尊重、恒久平和主義の3原理を骨格とする憲法を優れた憲法であると積極的に評価している」と現行憲法を高く評したうえで「3原理は将来とも変えるべきではない。この憲法の精神を具体化するため、公明党は真剣に努力を続けていく」とのアピールを発表した。

 また、安保法制については「その目的は憲法9条(戦争の放棄)の下、専守防衛の基本理念に則り、厳しい安全保障環境の下で国民の生命と平和な暮らしを守ること。もっぱら他国防衛のための集団的自衛権の行使は法律に明記された『自衛の措置の新3要件』があるため許されない」と説明。

 安保法制は「日本の抑止力を高め、日本らしい国際平和貢献のあり方を明示した」もので、「その上で、さらに、他国との外交・対話を一層促し、紛争を平和的に解決できるように取り組んでいく」とした。

 憲法改正への姿勢では「新しい時代に対応した改正があってしかるべきとの立場」だが「憲法の施行時には想定できず、憲法改正しか解決方法がないような課題が明らかになる可能性もある。公明党は現行憲法を維持した上で、改正が必要になった場合に新たな条文を“付け加える”形の『加憲』という方法を主張している」と加憲の立場を強調している。

 そのうえで、加憲の内容については「環境権などの新しい人権、地方自治の拡大などを党内で議論してきた。今後さらに党内論議を深めるとともに、衆参両院に設置されている憲法審査会を中心に政党間の合意形成に努め、国民の理解を深めていく」としている。(編集担当:森高龍二)

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