三菱自、軽自動車の燃費試験で不正操作

2016年4月21日 10:27

 三菱自動車は20日、国土交通省へ提出した燃費試験データについて、燃費を実際よりも良く見せるための不正操作や国内法規で定められた方法とは異なる試験方法で行っていたと発表した。

 不正が行われたのは、2013年6月から生産している「eKワゴン」「eKスペース」と、日産自動車向けに供給している「デイズ」「デイズルークス」の計4車種。2016年3月末までに該当車種を計15万7千台を販売し、日産自動車向けに計46万8千台を生産していたという。

 今回、次期車の開発の参考に日産自動車が該当車の燃費を測定したところ、届け出値と異なっていたことから同社へ照会があった。これを受けて同社が社内調査を行った結果、実際より燃費に有利な走行抵抗値を使用した不正をしていたことが明らかになった。該当車は、日産自動車も含めて生産・販売を停止。補償については今後協議される。

 同社によると、社内調査の過程でその他の国内市場向け車両についても、国内法規で定められた方法と異なる試験方法がとられていたことが判明したという。状況の重大性から海外市場向け車両についても調査を行うとしている。

 これら問題について、さらに客観的で徹底的な調査を行うため、独立性のある外部有識者のみによる調査委員会を設置する方針という。(記事:阪木朱玲・記事一覧を見る

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