緊急事態に憲法で国会議員の任期延長規定が必要―自民・谷垣禎一幹事長
2016年4月20日 11:40
自民党の谷垣禎一幹事長は19日の記者会見で緊急事態条項について記者団の質問に答え「憲法改正は野党第一党と基本的に了解を得ながら進めるようなことであると申し上げている」と前置きしたうえで、緊急事態条項について、衆参議員の任期延長を憲法で対応しておかなければ不都合なのでは、と緊急事態に憲法で国会議員の任期延長を規定しておく必要を述べた。
谷垣幹事長は「緊急事態が何か戒厳令のようなことを盛んにおっしゃる方もおられるのですが、私が基本的に考えているのは、東日本大震災のとき、統一地方選挙があったが、被災県では現実に県議選等を行うだけの態勢を取れなかった。あの時は法律で対応し、任期を伸ばした。それは法律事項だからできた」と指摘。
そのうえで「衆院議員や参院議員の任期は憲法に規定してあるので、実際に選挙を行う態勢が取れないからといって法律で伸ばそうというわけにはいかない。憲法で対応しておかないと被災地の国会議員は4年ないし6年の時間経過とともにいなくなるということになる。いささか不都合ではないかというのが、緊急事態条項という形で概括して議論されている。一番考えるべきところはそこではないかというのが私の考え」と語った。(編集担当:森高龍二)