英国モッズ&ロックスター愛用「ベン シャーマン」が日本のパートナーを募集中 新体制で事業拡大狙う

2016年4月12日 21:33

 英国の老舗アパレルブランド「ベン シャーマン(BEN SHERMAN)」が、2015年にブランド商標権を取得した米マーキー・ブランズ(Marquee Brands)社による新体制のもと、再攻勢をかけている。日本でも再上陸に向け、現在マスターライセンシー(輸入販売元)を探しているという。

 「ベン シャーマン」は1963年、モッズの聖地・英国ブライトンで創業。オリジナル柄を用いたボタンダウンシャツがヒットしたのをはじめ、細身シルエットのスーツやポロシャツなど、1960~1970年代のブリティッシュスタイルを継承するブランドとして支持を得てきた。ザ・フーやマルコム・マクラーレン、ポール・ウェラーなど英国の著名ミュージシャンたちに愛用されていることでも知られている。

 現在はメンズに加えて、レディスやキッズ向けもラインナップした。直営店やフランチャイズ、ECなどのマルチチャネル販売で事業を拡大し、欧米やアジアなど24カ国で50店舗を運営するが、大手資金運用会社ニューバーガーバーマンが立ち上げた商標運営企業マーキー・ブランズが、同ブランドのマーケティングに投資しグローバル事業を強化することを発表。販売チャネルによってばらつきが見られたブランディングと生産体制、価格設定を統一し、ブランドの訴求力を強める。

 新生「ベン シャーマン」では、ブランドを象徴するボタンダウンシャツやテイラードスーツを主力に、靴や時計などのアクセサリーを含めたトータルブランドとしてアピール。メインコレクションの「BEN SHERMAN」とカジュアル中心の「Ben Sherman」の2レーベルを軸に、14~55歳の幅広い年齢層を取り込む。手頃な価格帯とマルチチャネル戦略を強みに日本や中国、東南アジア、南アフリカへの進出にも力を入れる。おもな価格は、スーツ310ポンド、シャツ55ポンド、ポロシャツ40ポンド、靴70ポンド、時計30ポンド台。

 日本では再上陸にあたり、まずは英国トラディションを押し出しているメンズ向け商品を販売する予定だ。日本でのエージェントを務めるサヴィ・スリーがこのほど関係者向けに商品展示会を開催した。「現在、商社やディストリビューター、あるいは企画会社など様々な企業との可能性を探っている。英国の音楽やカルチャーと深くリンクした同ブランドの魅力を表現でき、かつ日本の市場に新たな価値を提供できる企業を探したい」(同社)としている。

2016秋冬コレクション。1960~1970年代の英国ファッションを彷彿とさせるスタイリング

店舗では、主力のシャツを集積した「シャツバー」を設置。

展示会で披露されたアイテム。 スーツにも力を入れる。細身のシルエットが特徴。 上のスーツの裏地。複数のチェック柄を用いるなど遊び心のあるデザイン。

■「ベン シャーマン(BEN SHERMAN)」公式サイト http://www.bensherman.co.uk/ (アパレルウェブ編集部)

関連記事

最新記事