オンワードHD 仏の高級革グッズ「モロー・パリ」の経営権など取得
2016年4月11日 22:06
オンワードホールディングス(東京、保元道宣社長)は11日、子会社で伊のオンワードラグジュアリーグループ社(伊・フィレンツェ、フランコ・ペネ社長)を通じ、メゾン モロー(LA MAISON MOREAU)社が保有していた仏の高級レザーグッズブランド「モロー・パリ(MOREAU PARIS)」の経営権を取得したことを発表した。
同社は、1970年代より欧州を基軸にしたグローバル戦略を推進してきましたが、時代の流れと共にライフスタイルが変化するなか、最重要課題である服飾雑貨カテゴリー拡充の一環として今回のM&Aを実施した。
「モロー・パリ」は、19世紀初頭にフランス・パリで誕生したバッグ・旅行用トランクの老舗ブランド。1882年にパリのサントノレ通りに1号店をオープンしました。その後20世紀に入り活動を一旦休止したが、2011年にメゾン モロー社が再生を手掛けた。バッグのコバや持ち手をハンドメイドの太いステッチで仕上げるフランスの伝統的なレザーグッズ技術を継承。現在は、パリのフォーブルサントノレ・エリアに直営ブティックを構えるほか、欧州を始め、ロシアや中東、北米、日本を含むアジアの有力専門店で取り扱いがある。
商品構成は、ブランド発祥時のトランクに使われていた意匠である柳の小枝を編み込んだ格子柄をアイコンに、トートバッグやクラッチバッグ、ハンドバッグ、ボストンバッグ、財布、カードホルダーなどの革小物を豊富な色数・素材でそろえる。デザインは、2011年からクリエイティブ・ダイレクターを務めるフェドール・サヴチェンコ(Fedor Savchenko)氏が担当。カスタマイズサービスとして、イニシャルや様々なモチーフの刻印なども行っている。
おもな価格は、長財布800~1,200ユーロ、トートバッグ950~1,500ユーロ、クラッチバッグ600~1,500ユーロ、ハンドバッグ2,000~3,000ユーロなど。
今後は、同社のグローバルネットワークと生産プラットフォームを最大限に活用し、日本を含む世界での販路拡大を目指す。欧州では、今秋から子会社ジョゼフ(JOSEPH)社が運営するパリ、ロンドンの主要店舗で販売を開始。来年以降は、直営店の出店も視野に入れている。
国内は既存の取り扱い店舗に加え、オンワードグローバルファッションが新たに運営するインポートセレクトショップ「VIA BUS STOP」青山店内に、「モロー・パリ」ショップを4月末にオープンする。
同社は同日付で、ユニットコムが保有するティアクラッセ社の全株式を取得したことも併せて発表。ティアクラッセは、30代以上女性をターゲットとしたオリジナルブランド「ティアクラッセ(Tiaclasse)」を主軸とするECサイトの運営および企画・販売を行っている。