西川氏が出版予定のTPP内幕本で自民・民進、認識の違い
2016年4月11日 10:44
TPPをめぐる問題で、民進党の山尾志桜里政調会長は10日のNHK番組でTPP交渉過程の資料開示の政府対応と衆院TPP特別委員会の西川公也特別委員長が出版予定している本について問題提起した。西川氏の本については自民と民進の政策担当者の認識の違いが鮮明になった。
政府の情報開示の姿勢について山尾政調会長は「すべてを出してほしいと言っているわけでない。与党を経験した議員も多くいるので、適切な情報公開をしてほしいとお願いしている」と政府・与党の立場も踏まえたうえで、審議をするための情報開示を求めている旨、強調した。
山尾政調会長は情報開示に関連して「しっかり国会に報告するという決議もあったはず」とし、政府が示した資料は「一部黒塗りではなく、まったくの黒塗り。国会にはこの黒塗り資料を示しながら、衆院TPP特別委員会の西川特別委員長が(自民党TPP対策委員長として交渉に関わった経緯を)出版予定で、政府職員がこれに協力する」と政府対応を問題視した。
自民党の小野寺五典政調会長代理は「条約に関するものであれば、TPPに限らず、交渉過程の資料はどのようなものでも黒塗りのものを出す」と反論。
また西川委員長が出版予定の本については「(内容を)まだ見ていないし、西川委員長も(農林水産)大臣経験者なので、当然、何を公開していいのかはお分かりになったうえで、しっかり対応されていると思う」とし「TPPの中身でしっかり議論をしていきたい」とTPPの具体の中身についての議論を週明け以降進めてほしいと求めた。
山尾政調会長は「西川委員長が、何を公開すべきなのか、お分かりでないような内容が出てきているからこそ、問題にしている」と切り返した。(編集担当:森高龍二)