カナダ政府:中国人による不動産買い占めを警戒
2016年3月25日 10:04
*10:04JST カナダ政府:中国人による不動産買い占めを警戒
カナダ大手銀行カナダ・ナショナル銀行が発表した最新データによると、2015年に成約したバンクーバーの不動産のうち、3分の1は中国人オーナーによる取引だったという。中国人オーナーの成約額は計127億カナダドル(約1兆541億円)となり、全体の33%に相当する。
また、不動産バブルのリスクが懸念されているトロント市では、中国人オーナーが2015年に約90億カナダドル相当の不動産を購入し、同市全体の成約額630億カナダドルの14%を占めたとも報告された。
こうした状況を受け、カナダ財務相ビル・モルノー氏が今週22日に発表した2016年度と17年度の予算の中で、外国人による国内の不動産取得の調査費用として50万カナダドルを統計局に割り当てる方針を示した。
中国人など外国人は投資目的でバンクーバーでの不動産購入を加速している。購入後の不動産は長期放置されているケースが目立っているほか、不動産価格を押し上げているため、現地住民からの不満の声が高まっている。
報告によると、今年2月のバンクーバーの一戸建ての住宅価格は前年同月比で30%上昇し、平均価格は180万カナダドルまで跳ね上がっているという。《ZN》