来年4月に消費税率10%にすべき―榊原定征・経団連会長

2016年3月24日 10:51

 政府の経済財政諮問会議メンバーでもある日本経済団体連合会の榊原定征会長は消費税の来年4月の10%実施について「最終的には安倍総理が総合的に判断して決めることだが、経団連としては社会保障の充実と財政健全化の観点から、予定通り来年4月に消費税率を10%に引き上げるべき」との考えを示した。

 また榊原会長は「増税実現の環境整備に消費のてこ入れ策などが必要」とも語った。榊原会長は「財政出動を含めた景気刺激策、消費刺激策が不可欠で、5月の伊勢志摩サミットに際して、議長国として需要喚起策を打ち出し、世界経済の成長を牽引する姿勢を示す必要がある」とも提起し「サミットを前に思い切った景気対策を打ち出すことは自然な選択肢だと考えている」と新年度予算成立後に相当な補正予算を組み、景気刺激・消費刺激を図るべきとした。

 榊原会長は「GDP600兆円経済実現のためにも消費を300兆円から360兆円程度まで拡大しなければならない。今後、官民で消費増税とは異なる次元で財政出動を含む具体的な消費刺激策を詰めていくことが必要」と強調した。(編集担当:森高龍二)

関連記事

最新記事