2月1日時点の大卒内定率87.8%。5年連続の改善
2016年3月23日 10:40
文部科学省と厚生労働省の調査により18日、今年の春卒業予定で就職を希望する大学生のうち、内定が決まった人の割合を示す就職内定率が2月1日時点で87.8%と、前年同期よりも1.1ポイント上昇したことがわかった。こうして前年同期よりも上昇するのは5年連続のことで、文部科学省はこの結果について、経済の好循環により、企業の採用意欲は引き続き高いとの分析を示している。調査は全国の国公私立大62校の学生4700人を抽出し、推計した。
男女別に見てみると、大学生の男子の就職内定率は前年同期よりも1.2ポイント上昇して86.5%、女子の就職内定率は前年同期よりも1.0ポイント上昇して89.3%という結果であった。なお、女子の内定率は00年以降で最も高かった。理系・文系別にみてみると、理系が前年同期よりも1.5ポイント上昇して90.2%であり、2年ぶりに90%を上回った。文系は前年同期よりも1.1ポイント上昇して87.3%であった。
地域別に見てみると、すべての地域が前年同期よりも上昇した。最も高かったのは関東地区で、91.8%という結果であった。次いで高かったのが中部地区で、87.9%であった。近畿地区が87.7%、北海道・東北地区が87.3%、九州地区が80.9%と続いた。最も低かったのは中国・四国地区の80.1%だった。
そして厚生労働省が発表した高校生の1月末時点の就職内定率は、前年同期よりも0.8ポイント上昇して93.6%であり、23年ぶりの水準となった。こうして前年同期を上回るのはこれで6年連続であり、さらに14年から3年連続で90%を上回った。男女別に見てみると、男子の就職内定率は前年同期から0.4ポイント上昇して94.5%、女子の就職内定率は前年同期から1.3ポイント上昇して92.4%という結果であった。求人数は12%増の約35万人。求人倍率は東京都で6.04倍、大阪府で2.98倍など、大都市をはじめ、全都道府県で1倍を超えた。この結果について厚生労働省は、前年に引き続き、製造業を筆頭に高い採用意欲が続いているとの分析を示している。(編集担当:滝川幸平)