マイナス金利の導入、株式市場救済にならず

2016年3月11日 10:11


*10:11JST マイナス金利の導入、株式市場救済にならず
各国・地域の中央銀行による一連の金融緩和の実施や、マイナス金利の導入が株式市場の上昇に大きく寄与していないもようだ。

欧州中央銀行(ECB)は2014年6月11日にマイナス金利を導入してから、ユーロ圏の主な株価指数は平均で4.6%下落、ドイツのDAX指数は11%下落した。スイス中央銀行によるマイナス金利の導入(2014年12月)後、スイス株式市場は9%下落。日本銀行が今年1月末にマイナス金利を導入した後の日経平均株価は計4%下落した。

ほかに、ストックス・ヨーロッパ600指数は2014年6月11日から2016年2月26日までに計7%下落。中でも銀行セクターは39%下落し、小売りセクターの下落率3%と不動産関連の下落率0%を大幅に上回った。

マイナス金利の導入が銀行セクターに直撃する傾向が強いため、銀行の融資などにも悪影響を与えると警告されている。

国際決済銀行(BIS)はこのほど、マイナス金利の導入について、継続する時間が長ければ長いほど副作用が強くなると警告した。また、カーニー英国中央銀行(BOE)総裁は、利下げを目標とする金融政策が世界経済に問題をもたらすと強調した。《ZN》

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