三陽商会「エポカ」 女性エグゼクティブ向けの新コンセプトショップを高島屋新宿店にオープン
2016年3月9日 21:19
売り場面積は約86平方メートル。大理石やゴールドの什器など店内もラグジュアリーな雰囲気を出した。
三陽商会(東京、杉浦昌彦社長)は婦人服ブランド「エポカ」高島屋新宿店を、女性エグゼクティブをターゲットにした新コンセプトショップとして、きょう3月9日にリニューアルオープンした。通常の商品に加え、ビジネスウエアやパーティードレスなどを強化した。2018年までに大都市圏を中心に既存10店舗を刷新する。
ジャケットやセットアップなどのビジネスライン、食事会やパーティーなど社交シーンに対応するドレスライン、バッグなどの雑貨類において、品揃えを充実させるとともに、一格上の店舗限定商品を販売する。また、店内にはサロンスペースを新設し、サイズや生地が選べるスーツのパターンオーダーサービスも始める。
新コンセプト開発のきっかけとなったのが、主力アイテムの1つ「24(トゥエンティーフォージャケット)」。24時間着続けてもストレスにならないよう着心地に配慮したアイテムで、同ブランドのほかのジャケットより3割上回る売り上げを維持している。今後、管理職への採用など女性の活躍がさらに増えることが予想されるなか、「デイリーウエアやオケージョンスタイルなどこれまでのラインに、ワーキングシーンやドレスアップシーンを強化することで、女性エグゼクティブのあらゆるライフシーンにワンストップで対応する」(花木崇・エポカ事業部エポカ企画ディヴィジョン長)という。
パターンオーダースーツの税抜き価格は、上下セットで、10万9,000~15万円。店舗限定商品は、コート10万~30万円(既存商品7万9,000~13万円)、ジャケット6万9,000~9万9,000円(4万9,000~7万9,000円)、ワンピース6万9,000~16万円(5万9,000~11万円)、カットソー2万3,000~3万3,000円(1万2,000~3万3,000円)、雑貨3万9,000~9万円(9,000~6万2,000円)。
「エポカ」は、2014年に発表した2018年までの中期5カ年経営計画のなかで、マッキントッシュ、ポールスチュアートとともに、基幹事業として位置付けるエポカ事業のメインブランド。1996年のデビューから18年が経過した2014秋冬には、リブランディングを実施。“ハイエンドなドメスティックコンテンポラリー服”をコンセプトに、テイストの多様化や顧客ターゲットのぶれを修正するとともに、モダンなスタイルや繊細なディテール、イタリアなどから調達した上質な素材を採用。テーラリング技術を駆使したジャケットやドレス、ニットを主力として打ち出した。
2015年12月期のエポカ事業の売上高は、「エポカ」リブランディングの浸透が十分でなかったことなどが影響し予算比2%減となったが、前の期と比べると4%増の76億7,000万円を確保。中計最終年度には、150億円(うちエポカ事業は80億円)に成長させる計画。
店舗限定商品は、型数で全体の約2割を占める。ジャケットスタイルにも合うドレスや、ガーデンパーティー向けのロングドレスもラインナップ。
パターンオーダースーツは、女性らしいシルエットにこだわりを見せる。