幼児期の「ゲーム依存」を防ぐ方法 ルールの徹底が鍵
2016年2月18日 13:00
スマートフォンやタブレットが浸透し、ゲームの低年齢化が顕著だ。小学校に上がる前の幼児期から、ゲームに触れる子どもが増えているという。年々、文字や数で遊ぶ知育・教育系アプリが増えており、動画サイトでは子ども向けのチャンネルが充実している。スマホには幼児さえも「ゲーム中毒」にさせてしまう要素が詰まっているのだ。
ゲームが脳に与える影響については意見がわかれるところだが、よく挙げられているメリットには、読書、算数、問題解決のスキル向上、チームワークを促す、自信が持てる、思考や記憶を司る機能の活性化などがある。
一方で、危惧されている問題も多い。国立病院機構 仙台医療センターは、公式サイトに「テレビ・ビデオ・ゲームの影響を考えてみましょう!」と題して、メディアとの付き合い方を紹介している。
「3歳までのテレビ・ビデオの視聴は控えましょう」「幼児期以降では、すべてのメディアヘ接触する総時間を制限することが重要」とし、メディアまかせの育児によって、笑顔が少ない、視線が合わない、言葉が乏しいなど、対人関係の発達に問題が生じる可能性を指摘。メディアを上手に活用し、メディアを正しく読み解く力を育てることが大切だとしている。
ゲームの内容にも注目したい。ゲームはテレビやDVDといった他のメディアよりも、自分の操作に対する反応があり、報酬や目標などの魅力が盛り沢山だ。子どもが熱中しやすい性質があるため、ゲームをやめられずに生活リズムに乱れが生じる恐れがある。
幼児期にゲームをしたからといって、必ずしも発達に異常が見られたり、攻撃的な性格になるわけではないが、あらかじめ決めた時間以外は禁止とし、定期的にゲームから離れる日を設けて「中毒」にならないようにしたいところだ。同医療センターは「ゲーム遊戯時間は1回5分1日15分までが安全」と考えている。(編集担当:久保田雄城)