マイナンバーカードは顔写真のない身分証と番号だけで取得できる

2016年2月4日 11:25

 今年1月、他人名義の住民基本台帳カード(住基カード)を使って別人に成りすまし交通違反を免れようとした京都市の医師が逮捕されるという事件があった(読売新聞)。この事件は交通違反時に「免許証を忘れた」として他人名義の住基カードを提示して交通違反切符に署名を行ったというもの。使われた住基カードに記載された顔写真は容疑者本人のものだったが、名前や住所はこの医師が経営する病院の男性患者のものだったという。

 住基カードは健康保険証など顔写真のない身分証2点を提示すれば申請できたとのことで、これを悪用して自身の顔写真入り住基カードが作成されたようだ。そして、これと同様に個人番号カード(マイナンバーカード)も、個人番号が分かれば顔写真のない身分証だけで作成できてしまうという(産経新聞)。

 顔写真入り身分証を持たない人への交付を行えるようにするためにこのような仕組みになっているようだ。しかし、マイナンバーカードは公的な身分証として各所で利用できるため、不正取得したマイナンバーカードを利用してパスポートなどより汎用性・信頼性の高い身分証が取得されてしまう可能性もあるという。

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