JAL、医師の登録制度を開始―機内での応急処置を迅速化

2016年2月4日 12:14

 日本医師会と日本航空(JAL)は3日、2月から「JAL DOCTOR登録制度」を実施すると発表した。この制度は、機内で具合が悪くなった搭乗客に対し、医師がいち早く応急処置を行えるようにするものである。日本医師会発行の医師資格証を所有する医師に事前登録を依頼する。国内航空会社では初めての取り組みとなるという。

 同資格証の発行を開始した日本医師会は、国民の健康を守り、安心・安全な航空旅客輸送をサポートすることを目的として、JALに登録制度構築を提案。今回の登録制度が実現した。医師資格証を持つJALマイレージバンク会員の医師を対象に、事前にJALホームページでの登録を依頼する。機内での急病人発生の際には、登録医師へ客室乗務員が直接声を掛ける。これにより、よりいっそう迅速かつ適切な医療対応が可能となる。

 同社は航空機内救急医療支援体制を充実させる取り組みとして、○「ドクターコール」に応じた医療従事者の賠償責任を担保する保険への加入、○世界中どこを飛行していても機内から提携先のメディカルコールセンターへ連絡し、救急科専門医から適切な医療助言を得る体制の構築、○ドクターズキット搭載など機内医薬品・医療機器などの充実、自動体外式除細動器(AED)を国内線・国際線全機に搭載、○血中酸素飽和度を測定するパルスオキシメーターや電子血圧計を全機に搭載(他社運航コードシェア便を除く)――などを実施している。(記事:阪木朱玲・記事一覧を見る

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