政府が「ジカ熱」で関係省庁対策会議を設置
2016年2月3日 10:59
政府は2日、WHOが小頭症等の多発について国際的に懸念される公衆の保健上の緊急事態であることを宣言したのを受け、関係省庁間の緊密な連携を確保しつつ、対策を総合的に推進する「ジカ熱に関する関係省庁対策会議」を設置した。
厚労省によると「中南米を中心にジカウイルス感染症が多数報告されており、デング熱やチクングニア熱と同様に蚊を媒介して感染するもので、感染しても症状がないか、症状が軽いため気付きにくいこともある」としている。
また「海外流行地で蚊に刺されて数日後に『軽度の発熱』、『発疹』、『結膜炎』、『筋肉痛』、『関節痛』、『倦怠感』、『頭痛』などの症状が見られた場合、医療機関を受診するよう」求めている。
あわせて、海外流行地へ出かける際は「できるだけ肌を露出せず、虫よけ剤を使用するなど、蚊に刺されないよう注意してほしい」と呼びかけている。
日本国内では国内感染事例はないものの、海外で感染して後に発症した事例が2013年以降に3例ある。2013年にフランス領ポリネシアのボラボラ島に6日間渡航した後に頭痛、発熱、関節痛などを発症した男性の事例や10日間滞在して後に、発熱、頭痛などを発症した女性の例など。
また、情報として「ブラジル保健省が妊娠中のジカウイルス感染と胎児の小頭症に関連がみられるとの発表をしており、 今年1月15日には米国CDCが妊娠中のジカウイルス感染に関してより詳細な調査結果が得られるまでは流行国地域への妊婦の方の渡航を控えるよう警告を発出した」と注意を呼びかけている。
ちなみに世界での流行地域については「アフリカ、中央・南アメリカ、アジア太平洋地域」。また中南米で近年流行しているとし、具体的には「バルドバス、ボリビア、ブラジル、コロンビア、エクアドル、エルサルバドル、グアテマラ、ガイアナ、ハイチ、ホンジュラス、メキシコ、パナマ、パラグアイ、プエルトリコ、スリナム、ベネズエラ、フランス領(グアドループ、サン・マルタン、ギアナ、マルティニーク)」をあげている。(編集担当:森高龍二)