甘利前大臣の金銭授受、議員辞職免れないかも―野田佳彦前首相

2016年2月1日 22:01

 野田佳彦前総理は甘利明前経済再生担当大臣の千葉県内の建設業者からの金銭授受に「甘利氏本人及び秘書のあっせん利得処罰罪や虚偽記載による政治資金規正法違反の疑いは濃く、大臣辞任は当然。疑惑の解明は続きますが議員辞職も免れないかもしれません」と1日のブログに書き込んだ。

 また、建設会社と甘利前大臣との関係について「不可思議なことがたくさんあります。口利きを依頼した建設会社はトラブルが多いという評判で、地元議員たちは距離を置いているそうです。そんな筋の良くないローカルな会社と神奈川県内を選挙区とする有力閣僚がなぜ接近したのでしょうか」と疑問符をつけた。

 さらに、野田前総理は「金銭の授受が大臣室で行われたことにも大変驚きました」と書き込み「私も財務大臣を務めたことがありますが、私企業の個別要請を聞くために大臣室を使うなど到底考えられません。甘利氏が『罠にハメられた』と同情する自民党幹部もいますが、脇が甘過ぎ。告発者を『ゲスの極み』だと言い放った派閥の領袖もいましたが、大臣室で金銭授受が常態化していたのではと疑いをもってしまうのは『ゲスの勘ぐり』でしょうか」と酷評した。

 一方で、野田前総理は自らの苦しい時期を紹介し、平成8年の総選挙落選で「わが家は路頭に迷う寸前でした。その絶体絶命の大ピンチを救って下さったのは50人の支援者です。毎月1万円の献金をいただきました。月末に私が各々をお訪ねし、活動報告を行い、その場で浄財をいただき領収書を書きました。自営業、サラリーマン、年金生活者といった皆さんの虎の子1万円の有難みと月々50万円集めることの困難が身に沁みました。月末に私が各々をお訪ねし、活動報告を行い、その場で浄財をいただき領収書を書きました。自営業、サラリーマン、年金生活者といった皆さんの虎の子1万円の有難みと、月々50万円集めることの困難が身に沁みました」としている。

 そして、ブログの締めに野田前総理は「他者の批判や指弾をするだけではなく、自らの政治活動の原点に立ち返り、改めて襟を正す機会にしたい」とも書き込んでいる。(編集担当:森高龍二)

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