ミッドサイズ3列シートのVolvoの新型SUV「XC90」日本上陸
2016年1月29日 16:25
ボルボ・カー・ジャパンは、ミッドサイズの新型SUV「XC90」を日本で販売すると発表した。
11年ぶりのフルモデルチェンジを受けた新型XC90は3列シート7人乗りのクロスオーバーSUVであり、新たに同社が開発した中型車向けのプラットフォーム「Scalable Product Architecture(SPA)」を初めて採用したモデルだ。
ボディ寸法は全長×全幅×全高4950×1930×1775mm、ホイールベースは2985mmだ。先代モデルに比べて全長が150mm、全幅が30mm、ホイールベースが130mm拡大している。ただし全高は5mm低い。また、軽量化策が奏功し車両重量は2060kg(ベースグレードの場合)であり、先代モデル比で約120kg軽くなった。
新型XC90が搭載するパワートレーンは、ガソリンエンジンが2種、プラグインハイブリッド車(PHEV)を1種となる。
XC90の最大のニュースであるPHEVのパワーユニットは、2リッター直列4気筒のスーパーチャージャー付き直噴エンジン「T6」と駆動用モーターをセットアップした。トランスミッションは8速オートマティック(8AT)を組み合わせる。PHEVとしてのシステム総合出力は407ps、最大トルクは640Nmであり、JC08モード燃費は15.3km/リッターを達成した。センタートンネル内に容量9.2kWhのリチウムイオンバッテリーを搭載しており、35.4kmのEV走行が可能だ。
その他のモデルには、燃費性能と力強さを両立した2種類のDrive-Eガソリンエンジンが用意。2リッター4気筒直噴ターボ「T5」エンジンは、最高出力254ps(187kW)、最大トルク350Nm(35.7kgm)を発揮し、JC08モードで12.8km/リッターの低燃費を実現した。 2リッター4気筒スーパーチャージャー直噴ターボエンジンの「T6」は、最高出力320ps(235kW)、最大トルク400Nm(40.8kgm)を発生する。全てのパワートレーンは、高効率の8ATと電子制御AWDと組み合わされ、高い環境性能と卓越した走行性能を実現している。
新型XC90には、ふたつの世界初となる安全技術が採用された。ひとつは「ランオフロード・プロテクション(道路逸脱事故時保護システム)」だ。車両のASDM(アクティブ・セーフティ・ドメインマスター)-ミリ波レーダー&高解像度カメラ一体型センサーユニットが、道路から逸脱したことを検知すると、即座にシートベルト・テンショナーがシートベルトを巻き上げ、シートとシートフレームの間にあるメタル製クッションが乗員にかかる衝撃を吸収。乗員の身体へのダメージ、特に脊椎損傷による重症化を防ぐ。
もうひとつが「インターセクション・サポート(右折時対向車検知機能)」だ。交差点の右折時に直進してくる対向車との距離や速度を検知して、そのまま右折すると衝突すると判断された場合、衝突を回避・軽減するオートブレーキが作動する。
このふたつの世界初の安全装備に加え、夜間でも対応可能な歩行者・サイクリスト検知機能付フルオートブレーキや50km/h以下の速度域でのステアリングアシストを実現したパイロットアシスト(追従時車線維持機能)など 全方位的な先進安全装備を全車に標準装備した。
新型XC90はユーロNCAPの衝突テストにおいて、最も安全なSUVとして「Euro NCAP’s Best in Class Cars of 2015」に選ばれた。日本国内の販売価格は774.0万円~1009.0万円。(編集担当:吉田恒)