最新のインテルが入ってる製品には、日本のアレも入ってる?

2016年1月25日 18:29

パソコンの購入を検討するとき、選択の基準は何を一番に考えるだろうか。一昔前までは「とにかく日本メーカーじゃなきゃダメ」とか「ハードディスクは最低何ギガバイト必要」だとか、パソコン自体の純粋な性能とは少し異なるところで判断する人も多かった。しかし、パソコンの普及とともにユーザーの理解も深まり、パソコンの脳ともいえるCPUの性能にも注目が集まるようになってきた。

 パソコンのライトユーザーでもCPU というもの存在を意識するようになったのは「インテル(R)Core(TM)プロセッサ」の存在が大きいのではないだろうか。インテル社は言うまでもなく世界トップシェアを誇る半導体メーカーで、パソコンに搭載されるCPUの市場に於いてシェア90%以上ともいわれている。日本でも「インテル、入ってる?」のCMで一躍その名が知れ渡った。また、ライトユーザーも一気にCPUにこだわりを見せるようになったのは、同社の「Core iシリーズ」の登場が大きく貢献しているのは間違いないだろう。

 そんな不動の人気を誇るインテル社製プロセッサの最新版が「第6世代インテル(R)Core(TM)プロセッサ」 (コードネーム:Skylake)だ。Skylakeは2015年8月から販売が始まっているが、先行する第5世代Haswellと比較しても格段に性能が上がっている。

 Skylakeは、14ナノメートルプロセスルール採用によって動作効率があがったほか、内蔵グラフィックス機能(iGPU)の性能も大幅にアップしており、最新のDirectX 12やHDMI 2.0に対応するほか、4K解像度での多画面出力など、映像出力に強いのが特徴だ。

 また、インテルは日系企業との連携も密に行っている。例えば、日本の電子部品大手ローム<6963>は新年早々となる1月15日、Ultrabook(TM)や2-in-1タブレット向けに、Skylakeに最適なパワーマネジメントIC(以下PMIC)「BD99991GW」「BD99992GW」2機種の量産出荷を開始しているが、これは両社の協業によって実現したものだ。両社は2008年から協業を行っており、E600番台用チップセット・リファレンスボードをはじめ、 インテル社のAtom(TM)プロセッサに最適な製品の開発を進めてきた。今回のPMICでは複数電源系統を個々のディスクリート部品で構成した場合と比べ、周辺部品点数を18%、実装面積を33%削減でき、大幅な小型・薄型化、低消費電力化に貢献する。

 近年、複雑化多様化する電子製品市場において、より簡単かつ柔軟に、そして高性能な電源システムが構築できるようなPMICが求められている。また、ユーザー意識の変化なども伴って、周辺搭載部品の製品開発における実質的決定権者がCPUベンダとなる時代に変化してきている今、インテルとロームの関係はまさに理想的ともいえる。世界トップシェアのCPUベンダ、インテルの入っている製品には、日本の技術も入っているのだ。(編集担当:藤原伊織)

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