豪メルボルン、大病院のネットワークでWindows XPがウイルスに感染して大混乱
2016年1月25日 00:15
Royal Melbourne Hospitalなどを運営するオーストラリア・メルボルンで最大級の病院ネットワーク、Melbourne Healthのコンピューターシステムがウイルスに感染し、病院の業務が大混乱に陥ったそうだ(The Ageの記事、news.com.auの記事、9news.com.auの記事、Royal Melbourne HospitalのFacebook投稿)。 ウイルス感染による問題発生を知らせる電子メールが病院スタッフに送られたのは18日(月曜日)だが、感染が始まったのは15日(金曜日)午後のことだという。Melbourne HealthのコンピューターネットワークにはWindows XPマシンが混在しており、これらがウイルスに感染したようだ。 病理学科では血液検査や組織検査、尿検査などの処理を手作業で行うことになり、緊急の病理サンプル以外は処理できないことを通知している。緊急の検査要請はFAXで行われ、緊急性の高い異常値が検出された場合には電話でスタッフに連絡していたそうだ。病院の給食サービスでは正しい食事が正しい患者に届けられるよう、看護師と連携して対応したとのこと。また、スタッフはパスワードの必要なサイトに決してログインしないよう警告されたほか、電源の入っているコンピューターの電源は決して切らず、電源の入っていないコンピューターの電源は決して入れないようにとも警告されたという。 対応にあたったMelbourne HealthのITスタッフは休みなく作業を続け、翌19日には大半のコンピューターからウイルスの除去を完了。残ったWindows XPマシンもできるだけ早く修復すると発表している。午前10時段階で病理や調剤を含め、ウイルスの影響を受けたプログラムの多くが使用可能になったそうだ(Royal Melbourne Hospitalの発表)。 このような問題が発生するのは、病院で旧型のITシステムをアップグレードする予算の不足が原因として指摘されている。今回の件を受けてビクトリア州のJill Hennessy保健大臣は、ITアップグレードの予算として1千万豪ドルを割り当てると発表した。 スラドのコメントを読む | セキュリティセクション | オーストラリア | アップグレード | セキュリティ | ネットワーク | 医療 | Windows
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