日米の注目経済指標:10-12月期の米GDP成長は大幅鈍化の見通し
2016年1月23日 14:55
*14:55JST 日米の注目経済指標:10-12月期の米GDP成長は大幅鈍化の見通し
1月25日-29日に発表予定の主要経済指標のポイントは次の通り。
■27日(水)日本時間28日午前4時発表予定
○(米)連邦公開市場委員会(FOMC)-予想は政策金利の据え置き
イエレン米連邦準備制度理事会(FRB)議長は「インフレ率が2%を下回る状況であり、FF金利の緩やかな上昇しか正当化しない」との見解を表明している。雇用情勢の改善は続いているが、賃金の上昇は抑制されており、インフレが急速に進行する状況ではないとみられている。1月の会合では政策金利の据え置きが決まる見込みだが、FOMC声明が3月利上げを想定した内容となるかどうかを点検する必要がある。
■28日(水)午後10時30分発表予定
○(米)12月耐久財受注-予想は前月比-0.5%
参考となる11月実績は、全体の数字が前月比0.0%で市場予想の-0.7%程度を上回った。航空機を除く非国防資本財は前月比-0.3%だった。航空機を除く非国防資本財は市場予想を下回っており、やや低調な結果となった。12月については、企業の設備投資が弱含みとなっている可能性があり、前月比マイナスとなる見込み。
■29日(金)政策決定会合の終了予定時刻は未定
○(日)日本銀行金融政策決定会合-予想は金融政策の現状維持
日本銀行の黒田総裁は21日の参院決算委員会に出席し、追加緩和手段について「そのときの経済状況を見てもっとも適切な手段を取る」と指摘した。黒田総裁は「日本経済のファンダメンタルズはしっかりしている」と述べているが、アジア、欧米諸国の株式市場は不安定な状態がしばらく続く可能性があり、何らかの方法で追加緩和を行う可能性は排除できない。
■29日(金)午後10時30分発表予定
○(米)10-12月期国内総生産速報値-予想は前期比年率+0.7%
参考となる7-9月期確定値は前期比年率+2.0%。個人消費は拡大したが、輸出は伸び悩んだ。10-12月期については、アトランタ地区連銀の経済予測モデル「GDPナウ」は前期比年率+0.7%と試算している。個人消費はややしっかりとしているものの、輸出の改善は期待できないことから、成長率は7-9月期との比較で大幅に鈍化する見込み。
その他の主な経済指標の発表予定は、25日(月):(日)12月貿易収支、26日(火):(米)1月消費者信頼感指数、27日(水):(米)12月新築住宅販売件数、29日(金):(日)12月失業率、(日)12月全国消費者物価指数。《FA》