インディー・メディカル、皮膚再生の医療キット「Recell」を独占販売

2016年1月18日 13:35

 再生医療ベンチャーのインディー・メディカルは15日、再生医療製品の開発を手掛ける豪アビータ・メディカル(Avita Medical Ltd)の医療機器「ReCell自家表皮細胞懸濁液移植キット」を独占開発・販売する契約を締結したと発表した。患者本人から採取した皮膚を移植することで、やけどや傷痕、色素異常、美容形成などの治療を行なえるという。

 同社によると、ReCellはアビータ社の創設者である、西オーストラリア大学のFiona Wood教授が開発した。患者本人の皮膚を採取して懸濁液を作成し、創床部に移植することで皮膚の損傷などを治療する。皮膚片の採取から移植までは1時間で終了し、キットは2年間の保管が可能なため、緊急医療にも適しているという。

 豪州、欧州、中国などで既に承認されており、バリ島や台北の爆破事件でも多数の被害者の緊急救命治療に使用された実績を持つ。米国では臨床開発の最終段階だが、米保健福祉省傘下の公的機関から、テロ等の危機管理対策用品として大量の予約注文を受注しているという。

 インディー・メディカルの嶋内明彦社長兼最高経営責任者(CEO)は、「キットの大量生産による価格低減に加え、治療期間の短縮化による治療費削減、患者のQOL(生活の質)の向上が期待される」とコメントしている。

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