【話題株】新年初取引のストップ高銘柄に注目、経験則では年間通じ活躍の傾向

2016年1月5日 09:55

 新年の初取引となった1月4日の株式市場は、円高やサウジアラビアとイランの緊張報道などを受けて日経平均が580円安となり、波乱のスタートとなった。しかし、個別銘柄の中にはストップ高まで急伸する銘柄が少なくなく、材料株物色の旺盛さが目立つ印象があった。

 経験則によると、新年の初取引(大発会)で活況高となった銘柄は、その年に大相場を形成したり、年間を通して何かと人気化することがあるとされる。こうした銘柄は、取引所での売買が場立ち(立会い場員)による手振り商いだった頃には「笛吹き銘柄」と呼ばれ、立会い場内で注文が殺到して値付けが困難になった場合などに、笛を吹いて場内での売買が一時的に中断された銘柄を指したという。システム売買になった今日では、ストップ高になった銘柄がこれに該当するとして注目する投資家が少なくない。

 4日ストップ高となった主な銘柄を見ると、さくらインターネット<3778>(東1)、 インフォテリア<3853>(東マ)、一時ストップ高のロックオン<3690>(東マ)などは「フィンテック」(金融とITの融合)関連技術などが材料視された。ラクーン<3031>(東マ)はスマートフォンの無料通話アプリ「LINE」との提携などが材料視され、スマートフォン上で新たな決済手段を提供するため、やはりフィンテック関連株と位置づけて注目する動きがある。

 また、アクモス<6888>(JQS)や、ビーマップ<4316>(JQG)は「ドローン」(小型無人飛行体)を巡る法整備などに向けた新ビジネスに対する期待などが高揚した。て後場一段高となり18.9%ストップ高となった。

 「フィンテック」も「ドローン」も、今年の株式市場で注目される主な物色テーマのひとつとされるため、関連株は年間を通して注目される可能性が高いのも当然といえる。古いジンクスが今年も通用するか、1枚(最低投資株数)噛んでジックリ見物するという手もある。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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