銀座メゾンエルメスで、シャルル・フレジェの写真展「YÔKAÏNOSHIMA」日本でとらえた妖怪の姿
2015年12月23日 22:20
銀座メゾンエルメス フォーラムが、フランスの写真家であるシャルル・フレジェの展覧会「YÔKAÏNOSHIMA」を、2016年2月19日(金)から5月15日(日)まで開催する。
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1975年、フランス・ブルージュ生まれのフレジェは、世界各地の装束をシリーズで撮影し、それぞれの土地に潜む驚くべき多様な人間の営みをポートレートとして収め続けている写真家。ヨーロッパ16カ国を中心に、王国や共和国などの騎兵隊を撮影した「EMPIRE」シリーズ(2004~2007年)では、個性的な制服から、各々が背負う国家的、共同体的ルールや役割、政治や権力の構造までをも写真の中で表現。また、近年の代表作である「WILDER MANN」シリーズ(2010~2011年)には、ヨーロッパ各地の伝統的祝祭の儀式に登場する熊や山羊、悪魔や擬人的なキャラクターなどに仮装した「獣人(ワイルドマン)」の姿を収めてきた。
そんな彼が新シリーズの舞台に選んだのが日本。北から南まで、日本列島58ヶ所の取材から成り立つシリーズは「YÔKAÏNOSHIMA」と名づけられ、田畑や山々、森林、海辺から現れた、日本固有の仮面神や鬼たちの姿を紹介する。日本人の恐怖や畏怖を象徴しながらも、私たちの生活の傍らに潜み、時に親しみを感じさせる存在である妖怪。そのルーツともいえる神や鬼たちの姿が、捉えられている。
会場では若手建築家・松島潤平による構成のもと、「YÔKAÏNOSHIMA」シリーズを中心に、「WILDER MANN」を含む100点あまりの写真作品が展示される予定だ。
© Charles Fréger