コスト・スピード・品質を改善 アパレル業界に求められる「PLM」とは―レクトラ・ジャパンがセミナー開催
2015年12月17日 12:07
レクトラ・ジャパン(大阪、ジャン・モーリス フェロージュ社長)がこのほど、ファッション業界に特化した製品ライフサイクル管理システム「レクトラ・ファッションPLM」に関する無料セミナー「Lead to Change by PLMセミナー ―業務変革へ誘うPLM―」を東京・赤坂の同社オフィスで開いた。架空のファッション企業が商品を開発するまでの過程を、実際の管理システムを用いながら実演。同社のPLMを使うことにより、作業スピード向上やコスト削減、品質・顧客満足向上といった業務改革がどこまで実現できるかを分かりやすく講演した。
PLMとは、商品プラン管理からデザイン、商品開発、サプライヤー協業管理、製品情報管理・進捗管理、素材開発、およびカラー開発に至るまで、アパレル製品の開発プロセスを総合的にプロジェクト管理するもの。セミナーの冒頭でレクトラ・ジャパンの吉田有人営業部ストラテジック・ファッション・プロジェクトマネジャーは、アパレル業界ではまだPLMという考えが浸透していないとして、(1)コスト(2)スピード(3)品質―の改善が期待できるツールであると簡潔に説明。生産・開発拠点の拡大や取り扱いブランドの増加に伴う業務の煩雑化やコミュニケーションロスなど、アパレル製品開発において陥りやすい課題にこそPLMが効果を発揮するといい、国内での導入実績として、バロックジャパンリミテッドやウンナナクールなどの例を挙げた。
デモンストレーションでは、架空のファッション企業を取り上げ、企画・計画担当やデザイナー、商品開発者、生産管理担当など、製品を開発する各プロセスの担当者が、PLMの使用方法や操作性を実際の管理システムを使いながら解説。品番やカテゴリー、コスト、数量、価格、納期などの商品情報を紐づけた「コレクションプラン」を担当者間で可視化・共有化することにより、情報伝達の迅速化や、コストを踏まえたデザイン、スムーズなコミュニケーションなどが図れるとを説明した。また、PLMを使用することにより、仕様書作成のための専門スキルが不要になることや、同社のアパレルCAD「モダリス」との連携により、商品イメージを掴みやすい3Dデザインを共有できるといったメリットについても話した。
セミナー終了後のデモ体験会では、他システムとの連携や実装コストといった具体的な質問も多くあがった。同社は、ファッション業界における40年にわたる実績とITの両分野でサポートできることを強みとしており、吉田氏は、「まずはPLMという考え方・技術と、自社の現状とを比較してほしい。共通点や課題が明確になれば、将来ビジョンや課題解決を実現するきっかけにもつながるはず」と締めくくった。
架空のファッション企業を取り上げ、企画・計画担当やデザイナー、商品開発者、生産管理担当などが実際の管理システムを使いながら解説。
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■レクトラ・ジャパン 公式サイト http://www.lectra.co.jp/