新国立競技場のデザイン案2つを公開 - テーマは「杜のスタジアム」
2015年12月14日 20:05
日本スポーツ振興センター(JSC)が、2020年東京五輪・パラリンピックの主会場となる新国立競技場のデザイン案を公開した。「杜のスタジアム」と題された「A案」と「B案」の2つは、共通して"木"を取り入れたことを特徴としている。
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「A案」は、周辺環境と調和するスタジアム。木材と鉄骨のハイブリッド構造の屋根となっており、最高50mと低く設定することで、水平的なラインが強調されたデザインに仕上げた。地域の風の分析して生み出されるスタジアム内の適切な風環境や、外苑の杜へとつながる緑など、土地の風土にあった設計にも焦点が当てられている。
一方の「B案」は地上3階、地下2階建てのスタジアム。21世紀の「新しい伝統」がコンセプトとなった。こちらの屋根は、純木製の柱72本で支えられる独特の設計となっており、まるで天空に屋根が浮かんでいるかのような構造。また観客席は、臨場感を重視したフィールドから近い位置に設置されており、上へ行くにつれて赤から白へと変わるグラデーションのカラーリングが印象的だ。全体的に圧迫感の少ない、コンパクトな作りとなった。
ともにシンプル&コスト削減を強調しており、総工費の上限1550億円を下回る予算が組まれている。収容人数は、両案共通で8万人だ。