一戸建て? それともマンション? 迷ったときの新しい選択肢

2015年12月13日 20:12

 そろそろ夢のマイホームを購入しようと考えている人の中には、マンションか一戸建てかを迷っている人も多いのではないだろうか。 マンションにも一戸建てにも一長一短がある。購入の際にはデザイン性や機能性、好みだけでなく、自分や家族のライフスタイルをじっくり検討したうえで、どちらのメリットが勝り、デメリットが享受できるかを考える必要がある。

 一戸建ての主なメリットはやはり資産価値だろう。マンションと違い、築年数が経過しても土地部分の価値があるため、資産価値はそれなりに残る。また、管理費や修繕積立金、駐車場代などがかからないことも大きい。また、自由に増築や建て替えができる点や、プライバシーに関しても集合住宅よりはずっと優れている。

 デメリットとしては、修繕などの積み立てからタイミングなどをすべて自分で管理しなくてはならないことや、空き巣や放火などの防犯面でも、集合住宅のように人任せにはできないということが挙げられる。そしてやはり、同じ立地条件だとマンションよりも物件価格が高くなる傾向がある。とくに都市部では、限られた土地をいかに有効に活用するかが重要になってくる。

 そこで、今年はじめに施行された相続税制の改正などをきっかけに、二世帯住宅や賃貸・店舗・事務所併用住宅などの需要が増えている。税制的な優遇措置もさることながら、将来的なライフスタイルを見越して、検討し、選択している人が多いようだ。また、各住宅メーカーもこれに対応すべく、商品の拡充を図っている。

 例えば、大和ハウス<1925>では、3~5階建ての重量鉄骨住宅 新「skye ~スカイエ~」を販売しており、業界最高クラスの天井高2720㎜と最大8190㎜のワイドスパンで開放的な空間を演出し、賃貸や二世帯住宅への提案を行っている。

 また、パナホーム<1924>も、重量鉄骨ラーメン構造の「Vieuno PRO(ビューノ・プロ)」を2015年4月に発売し、事業用建物(非住宅)分野へ参入している。同商品は、柱、梁などの架構体の強さが特徴で、積載荷重の大きい店舗や事務所などの建物用途にも柔軟に対応できる。工業化住宅最小の15cmモジュールによる狭小地対応技術や、店舗特有の重量物の配置を自在にできるデッキ+コンクリート床の採用などにより、商店街の狭い敷地での店舗対応も容易。今年11月には、5階建て店舗事務所専用実例の第1号として、「株式会社はせがわ酒店 麻布十番店」(東京都港区)がリニューアルオープンした。

 一戸建てかマンションか。二世帯や事業併用という面で考えれば、一戸建てに軍配が上がる。最近は技術の向上によって、狭小地でも高層住宅の建築やメンテナンスが容易になってきている。マンションか一戸建てか迷ったときは、選択肢の一つとして、検討してみると良いかもしれない。(編集担当・藤原伊織)

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