10-12月期大企業の景況判断は2期連続で上昇、中小企業はなお下降
2015年12月10日 10:13
内閣府と財務省が10日発表した10-12月期の法人企業景気予測調査によると、景況判断指数(BSI:「上昇」と回答した企業の割合から「下降」と回答した企業の割合を差し引いた値)は、大企業の全産業でプラス4.6、中堅企業の全産業でプラス3.5と、それぞれ前期に引き続き上昇となっている。しかし、中小企業では全産業でマイナス7.7といぜん景気回復が遅れていることが浮き彫りされている。
調査は、資本金1000万円以上(電気・ガス、水道業、金融業、保険業は1億円以上)の企業100万9800社を対象に11月15日時点で行った。
大企業のうち、製造業のBSIはプラス3.8、非製造業がプラス5.0といずれも「上昇」割合が多くなっている。中堅企業も製造業がプラス1.1、非製造業がプラス4.2と「上昇」が多くなっている。
それに対して中小企業では、製造業がマイナス6.6、非製造業がマイナス7.9と、景況が下降と判断している企業の割合が多い。
今後の見通し(来年1-3月期)に関しては、大企業、中堅企業が引き続きプラスの企業が多い一方、中小企業はいぜんマイナスの企業が多くなっている。
雇用は、大企業、中堅企業、中小企業のいずれも「不足気味」の割合が高い。
来年度の設備投資では、大企業、中堅企業でプラスの企業が多い半面、中小企業ではマイナスの企業が多くなっている。(記事:南条 誠・記事一覧を見る)