映画『レヴェナント:蘇えりし者』ディカプリオ×イニャリトゥ×坂本龍一、裏切られたハンターの再生を描く
2015年12月8日 20:15
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映画『レヴェナント:蘇えりし者』が、2016年4月、全国の劇場で公開される。アレハンドロ・G・イニャリトゥが監督・製作・脚本を、レオナルド・ディカプリオが主演を務める、注目のヒューマンドラマだ。
舞台はアメリカ西部の広大な未開拓の荒野。狩猟中に熊に喉を裂かれ、瀕死の重傷を負ったハンターのヒュー・グラス(レオナルド・ディカプリオ)は、狩猟チームメンバーの一人、ジョン・フィッツジェラルド(トム・ハーディ)に置き去りにされる。フィッツジェラルドへの復讐を誓い、大自然の脅威の中で、困難に立ち向かっていくグラス。立ちはだかるのは、厳しい冬の寒さ、交戦中の部族の熾烈な襲撃、そして約300キロにも及ぶ容赦ない旅だった。果たして彼は、生き延びることが出来るのか。衝撃的な展開と壮絶なサバイバル、そして自然と自らの運命に抗った一人の男の再生が、作品では描き出されている。原作となったマイケル・パンクの同名小説は、ハンターのヒュー・グラス本人が体験した実話をもとに作られている。リアリティのあるストーリーが魅力の一本だ。
主人公を演じるレオナルド・ディカプリオは、『ウルフ・オブ・ウォールストリート』『ブラッド・ダイヤモンド』などアカデミー賞に4度ノミネート。初の受賞が期待される。そしてジョン・フィッツジェラルド役は、『マッドマックス 怒りのデス・ロード』での記憶も新しいトム・ハーディだ。
監督を務めたアレハンドロ・G・イニャリトゥは『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』で賞レースを総なめにし、アカデミー賞4冠に輝いただけでなく、『21グラム』『バベル』など、数々の傑作でも知られる名匠。本作では、究極のリアリティを追求するため、極寒の地で撮影を敢行。ディカプリオとハーディを本気で格闘させ、ディカプリオの鼻が折れるも撮影を続行し、迫真の演技を引き出したという。
そして撮影監督は、『ゼロ・グラビティ』と、全編1カットかと見紛う長回し映像が話題を呼んだ『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』で、2年連続アカデミー賞を獲得したエマニュエル・ルベツキ。再びイニャリトゥとタッグを組んだ本作では、長回しの他、照明機材を一切使わず、自然光だけで撮影するという試みによって臨場感を追求した。
さらに、音楽を手掛けるのは坂本龍一。日本を代表する音楽家の一人である坂本がどう味付けを加えるのかにも注目してほしい。
【作品情報】
『レヴェナント:蘇えりし者』
原題:The Revenant
日本公開:2016年4月
監督・製作・脚本:アレハンドロ・G・イニャリトゥ
撮影監督:エマニュエル・ルベツキ
キャスト:レオナルド・ディカプリオ、トム・ハーディほか
音楽:坂本龍一