15年のホームファッション小売市場規模は前年比102.0%の3兆5,041億円に 新たな消費者需要が開拓される
2015年12月3日 12:01
矢野経済研究所では、国内ホームファッション市場の調査を実施した。調査期間は2015年8月~10月、調査対象はホームファッション業界に携わるメーカー、卸、小売業者など。調査方法は同社専門研究員による面談ヒアリング、電話取材、文献調査を併用した。
それによると、2014年のホームファッション小売市場規模は前年比101.3%の3兆4,359 億円であった。2009年以降は上昇に転じ、3兆円規模を維持するまでに回復しているという。2014年は消費税増税の駆け込み需要の反動減もあり、アイテム分野によっては前年割れもあったが、市場全体としては2013年の市況を引き継いで堅調に推移した。
国内景況感への期待や、自身が気に入ったものに関してある程度の出費を厭わない顧客層の増加により高価格帯の商品が好調となったことに加え、機能性マットレスや、オーダーメイド枕、涼感・温感寝具、ハウスダスト対策などの機能性商品の市場投入による新たな顧客層獲得の取り組みが奏功したとしている。
また、2015年のホームファッション小売市場規模は前年比102.0%の3兆5,041億円と予測した。新たな需要を開拓するために、男性向け、女性向け、子供向け、シニア向け、若年層向けや介護用途など細かくターゲットを明確化した機能性商品の多様化が進むことに加え、特に 寝装寝具分野では商品特性を説明するような第三者機関のデータや情報などをベースとした商品開発が活発化することで、新たな消費者需要が開拓されるものと考えるとしている。
分野別市場動向としては、2015年のベッドリネン・寝具小売市場規模は前年比103.3%の6,920億円とプラス成長を予測した。タオル製品小売市場規模は前年比 100.3%の1,630億円と堅調推移を予測する。
2015年のナイトウェア・ホームウェア小売市場規模は前年比101.5%の 1,650億円と予測した。ホームファニュチュア小売市場規模は前年比102.0%の 1兆121億円と予測している。インテリアファブリックス小売市場規模は前年比101.2%の5,890億円、ホームライティング小売市場規模は前年比101.1%の 4,450億円と予測している。キッチン・テーブルウェア小売市場規模は前年比102.7%の4,380 億円とプラス成長と予測している。(編集担当:慶尾六郎)