7-9月期実質GDPは年率0.8%減、2期連続マイナス―企業設備投資が押し下げる

2015年11月16日 11:08

 内閣府が16日発表した7-9月期の国内総生産(GDP)速報値は、実質で前期比0.2%のマイナスとなった。年率換算では0.8%のマイナスである。マイナスは2四半期連続である。個人消費や民間住宅投資は堅調だったものの、企業設備投資が落ち込んだ。中国経済の減速や原油安などによって、景気の先行きに不透明感が強まっていることが要因とみられる。

 GDPの国内、国外の需要別押し上げ要因をみると、内需は0.3%のマイナス、輸出から輸入を差し引いた外需はプラス0.1%だった。

 需要項目別の前期比(季節調整値)では、民間最終消費支出は、実質0.5%増である。そのうち、家計最終消費支出は、同0.5%増、民間住宅は同1.9%増である。これに対して民間企業設備は、同マイナス1.3%となった。4-6月期のマイナス1.2%に続く低迷である。民間在庫品増加の寄与度は同0.5%のマイナスである。

 公的需要動向では、政府最終消費が実質0.3%増となった。公共投資など公的資本形成は同マイナス0.3%と、4-6月期の2.1%増から落ち込んだ。(記事:南条 誠・記事一覧を見る

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