ホンダとリクシルが合同で『次世代レジリエンスホーム「家+X」Powered by Honda』を公開

2015年11月13日 12:00

 ホンダのコージェネレーションユニットを標準装備した住宅が、来春初めて商品化されることになった。

 ホンダは住宅建設機材メーカーのLIXIL住宅研究所と合同で、コンセプトホーム『次世代レジリエンスホーム「家+X(いえプラスエックス)」Powered by Honda』を東京都葛飾区で公開した。

 このコンセプト住宅は、平常時だけでなく災害時にも快適に暮らせる、新しい住宅の実現を目指している。LIXIL住宅研究所が開発する、有事にさまざまな災害から命や財産を守り、平時には資産価値が高く、生涯コストの少ない暮らしを実現する“住まいの消費エネルギーゼロ”住宅をベースに、家とつながりエネルギーを運べる電気自動車などのモビリティ、そしてこれらを効率的に運用するホームエネルギーマネジメントシステム(HEMS)など、家と自動車とエネルギーの融合による新しい暮らしを提案する。

 ホンダの技術供与によって、家庭用ガスエンジン・コージェネレーションユニットが同コンセプトホームに導入され、家庭向け発電・給湯併給システム「エコウィルプラス(ECOWILL PLUS)」のコアユニットとして採用された。このシステムを“住まいの消費エネルギーゼロ”住宅に、燃料であるガスとともに提供し、生涯にわたるエネルギーコストの最少化を目指している。

 さらに、V2H(Vehicle to Home)対応DC普通充電器「Honda Power Manager」の採用で、ライフスタイルや時間帯に応じたエネルギーの最適制御による効率的な運用を可能にする。加えて、停電時には商用電力から太陽光発電やガスエンジン・コージェネレーションに切り替えて家庭に電力を供給しながら、余剰電力を電気自動車に充電することが可能となる。

 なお、今回のコンセプトホームで提案している装備のうち、ホンダの家庭用ガスエンジン・コージェネレーションユニットを標準装備した初めての住宅が、LIXIL住宅研究所によって来春以降の商品化を目指して開発が進められている。

 ホンダは、ホームパワー・ジェネレーション事業を通じて、エネルギーを家庭で創る“創エネ「家産・家消」”による低炭素社会の実現を目指す。

 ホンダの家庭用ガスエンジン・コージェネレーションは、対抗馬と目される家庭用燃料電池「エネファーム」と同様の結果が得られるシステムで、ガスエンジンで発電し、その際の廃熱でお湯をつくり給湯&暖房に使う。エネファームは発売から6年経つが、イニシャルコストが高く200万円近い投資が必要。だが、ホンダのシステムなら半値以下となるはず。断熱や空調、照明や住まい方の工夫など、HEMSをどう構築するのか、注目したいコンセプトハウスである。(編集担当:吉田恒)

関連記事

最新記事