『もんじゅ』早く廃炉へ決断すべき―維新・今井氏

2015年11月11日 13:05

 原子力規制委員会の田中俊一委員長は10日の衆院予算委員会の閉会中審査で、維新の党の今井雅人衆院議員の質問に答え、高速増殖炉『もんじゅ』(福井県敦賀市)について「原子力機構にはもんじゅの保安上の措置を適切に遂行する技術的能力がない」とし「所管する文部科学大臣に対し勧告する」と勧告準備を事務方で進めていると語った。

 田中委員長は勧告内容について「もんじゅの実施主体は運転を適確に遂行する技術的能力を有するものであるべきで、原子力機構に代わる適格者を明示して頂きたい。明示できない場合にはもんじゅという施設の在り方を抜本的に見直して頂きたい」という内容になるとした。

 また、田中委員長は「これらのことは、おおむね半年を目途に結論を出して頂きたい」との考えも明らかにした。田中委員長は「勧告案について、次回の規制委員会会合で議論する」ことも明らかにした。

 今井議員は、これまでに『もんじゅ』につぎ込まれた費用(税金)について「建設費に5886億円、運転費に4339億円。合わせて、これまでに1兆225億円かかっている。さらに、もんじゅは動いていないのに毎年200億円の運営費がかかる。原子力機構以外にもんじゅに対する知見のあるものを探すのも難しいと思う。早く廃炉へ決断すべき」と政府に対し廃炉の決断を求めた。今井議員は「毎年かかる200億円は社会福祉などにまわすべき」とした。(編集担当:森高龍二)

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