「軽減税率導入に反対の立場は変わらない」経団連・榊原会長
2015年11月11日 13:07
日本経済団体連合会の榊原定征会長は消費税10%時の軽減税率導入について「軽減税率導入に反対の立場は変わらない」としたうえで軽減税率対象の拡大により歳入削減が大きくなることをけん制した。榊原会長は「対象品目をどうするかについては専門家に委ねるが、1兆3000億円の減収はいかにも大きいと思う」と数字を示して、強くけん制した。
記者会見で榊原会長は「軽減税率導入を決めるのは政府で、導入されることが前提になりつつある。導入するというのであれば、中小事業者への事務負担が過度に増大しないよう十分配慮してほしい」と語った。
また軽減税率を導入することでの歳入減少について「8%から10%への増税分は社会保障費に充てることになっている。軽減税率により歳入が大幅に減少することのない形で導入してもらいたい」と軽減税率対象品目の拡大で歳入が大きく減少することは避けるべきだとの考えを強調した。
また、補正予算について「中心はTPPへの対応になると思う」としたうえで、法人税減税による企業活動支援と一層の規制緩和を求めた。
また「設備投資や研究開発投資の促進策も必要。消費喚起策なども検討してもらいたい」とし「エコ住宅取得への税制優遇や新技術搭載の自動車に係る取得時の課税軽減などを」求めた。(編集担当:森高龍二)