リコー、高機能材料に対応し大型部品の一括造形が可能な3Dプリンターを発売

2015年10月27日 15:53

 リコーは27日、自社ブランド製品として初めての3Dプリンター「RICOH AM S5500P」を発売すると発表した。日本では30日から受注を開始し、その後、欧州をはじめ海外にも展開するという。

 同製品は、粉末状の材料にレーザーを照射して焼結させる粉末焼結積層造形(SLS)方式を採用しており、高精細・高耐久な造形物の制作ができる。造形材料には、PA11、PA12といったSLS方式で主に利用されている樹脂材料のほか、より高機能で汎用性のあるPA6やPPの利用が可能。これにより、機能試験用途としての自動車部品や、最終製品用途としての部品の造形にも対応する。また、造形エリアは幅550×奥行550×高さ500mmと大きな容量を持ち、複数種類の部品を一度に造形したり、大型部品の一括造形も可能である。

 リコーは、3Dプリンターをキーとしたアディティブ・マニュファクチャリング事業(AM事業)を2014年9月から展開しており、これまで3Dプリンターの仕入れ販売をはじめ、コンサルティング~3Dデータの設計~造形まで一貫したサービスを提供している。新製品の開発にあたっては、アスペクトと協業し進めてきた。さらに、この製品発売後も両社で共同して独自材料の開発や機能強化に取り組んでいく方針。

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