既婚女性の4割「マタハラ・イクハラ受けた」
2015年10月25日 22:01
妊娠・出産・育児を理由に、職場で嫌がらせを受ける「マタハラ」や「イクハラ」。特に「マタハラ」は、ここ2年ほどで急速に定着したためか、「これってマタハラ?」と感じる人が増えているようだ。
派遣の求人・転職サイト「はたらこねっと」を運営するディップ株式会社と、「Woman&Crowd」を運営する株式会社STRIDEが、独身・既婚女性ユーザー合計800人を対象にアンケートを行ったところ、既婚女性の40%が「マタハラ・イクハラを受けたことがある」と回答した。
「マタハラ・イクハラを“周囲の人”が受けているのを見たことがある」については、独身女性が19%だったのに対し、既婚女性では39%。独身女性よりも「見たことがある」人が2倍に上った。自分ごととして、周囲のマタハラにも敏感になるのかもしれない。
独身女性たちも、不安を抱えている。「妊娠や出産を迎えた際、ご自身がマタハラ・イクハラを受けるのでないかと不安に思うことがありますか?」と聞いたところ、24%が「かなり思う」、45%が「少し思う」と回答した。7割近い独身女性が、将来的なマタハラを心配している。
マタハラ・イクハラは大きく分けて4種類あるという。まずは「いじめ型(「こちらの仕事が増えて迷惑、あなたは休めていいよね」等と言う)」、「パワハラ型(「子育てを理由に早く帰るのは困る、残業して欲しい」と迫る)」。さらには「追い出し型(退職をうながす)」、「価値観押し付け型(「女性が子どもを預けてまで働く必要などない」と言う)」などもある。
アンケートでは女性たちに、これまでどのタイプの「マタハラ・イクハラ」を見たか、受けたか尋ねた。独身女性では「休めていいよね」などと嫌味を言う「いじめ型」が37%で最多、既婚女性は、退職を迫る「追い出し型」が37%で最多だった。
最後に「マタハラ・イクハラの解決には、どのような対処が必要か」と聞いたところ、独身女性は「男性社員への妊娠・出産に関する理解・協力の促進」が47%で最多、既婚女性は「企業側でのフォロー制度の拡充」「企業側でのサポート制度の運用体制を強化」がそれぞれ54%で最も多かった。男女がともに、育児と仕事を両立させるには、個々人の意識改革だけでは追いつかない。企業側の体制が問われている。(編集担当:北条かや)