映画『アクトレス 〜女たちの舞台〜』クリステン・スチュワートら出演、シャネルが特別協力

2015年10月20日 19:20

オリヴィエ・アサイヤス監督作品『アクトレス~女たちの舞台~』が、2015年10月24日(土)より、ヒューマントラストシネマ有楽町にて公開される。


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仏女優ジュリエット・ビノシュが主演を務め、クリステン・スチュワート、クロエ・グレース・モレッツなどの女優たちが共演する今作品。きらびやかな世界に生きる大女優の葛藤と孤独を、スイスの大自然を切り取った美しい映像と、シャネルの特別協力による華やかな衣装、ジュエリー、メークアップ、そして壮大なクラシック音楽と共に優雅に描き出した作品だ。


また、本年度セザール賞ではクリステン・スチュワートが米国人女優として初の助演女優賞を受賞し、一気に演技派女優としての評価を高めたことでも知られている。


オリヴィエ・アサイヤス監督に『アクトレス~女たちの舞台~』について語ってもらった。


監督にとっての映画と衣装の関係はどのようなものでしょうか?


本質的なものだと思います。俳優が登場人物に近づく一つの方法が衣装です。ですので、俳優は衣装に対しての欲求が高い。登場人物の心理を見つけるのと同じくらい、どういう服装をしているのかを見つけることは重要だと思っています。従って、衣装は映画の中枢神経のような要素であると考えますね。


シャネルと協業することになった背景などございましたらご教示ください。


かなり早い段階で決めていました。今では国際的なスターは高級ブランドと特殊な関係を持っていることが普通ですので、マリアも大きなブランドから提供された衣装とアクセサリーを使うというシーンを書きました。


そこで監督が選んだブランドがシャネルだったのですね。


はい、国際的なブランドということでシャネルを脚本の中に使ったのです。そこで、パリのシャネル本社に行って、ブランド名を出すことの許可を得ようと話をしたところ、名前を使うことの許可だけでなく、映画を支援してくださることになりました。


衣装と同様にクラシック音楽の美しさも印象的でした。選曲や監督のこだわりなどあれば教えてください。


この映画にはなぜか特殊なバロック音楽のトーンが必要だと思ったのです。バロック音楽の中にあるメランコリーと喜びが混ざりあっているところがこの映画には必要でした。それは理屈で説明することはできないけれど、直感的にこの映画に関してはバロック音楽に導かれていきました。実際に出来上がってみて、上手くいったと思います。


映画の舞台は、シルスマリアという場所ですが、この美しい大自然を舞台に映画を撮ろうと思ったきっかけはなんですか?


もともと私はシルスマリアには何度も行ったことがあります。あの美しい場所でトレッキングをしたりもしていました。あそこは、19世紀頃から様々な芸術家を魅了してきた所で、多くの芸術家を引き寄せてきました。それで私は、この映画を芸術家たちの亡霊が存在するあの場所で撮りたいと考えたのです。


【あらすじ】

大女優として知られるマリア(ジュリエット・ビノシュ)は、忠実なマネージャーのヴァレンティーヌ(クリステン・スチュワート)とともに、二人三脚で日々の仕事に挑んでいた。そんななか、マリアはかつて自身が世間に認められるきっかけとなった作品のリメイクをオファーされる。しかし、その役柄は彼女が演じた若き美女シグリッド役ではなく、彼女に翻弄される中年の上司、ヘレナ役。若い主人公の配役は、すでにハリウッドの大作映画で活躍する若手女優のジョアン(クロエ・グレース・モレッツ)に決定していた…。


【作品概要】

『アクトレス 〜女たちの舞台〜(原題:SILS MARIA)』

公開日:2015年10月24日(土)よりヒューマントラストシネマ有楽町ほか順次公開

監督・脚本:オリヴィエ・アサイヤス『夏時間の庭』『デーモンラヴァー』

製作:シャルル・ジリベール『オン・ザ・ロード』『トスカーナの贋作』

撮影:ヨリック・ル・ソー『ミラノ、愛に生きる』

特別協力:シャネル

キャスト:ジュリエット・ビノシュ『トスカーナの贋作』/クリステン・スチュワート『トワイライト』/クロエ・グレース・モレッツ『キック・アス』ラース・アイディンガー『HELL』/ジョニー・フリン『ブルックリンの恋人たち』ほか

2014年フランス・ドイツ・スイス/英語・フランス語・ドイツ語/124分/カラー/シネスコ/DCP


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