プロトンMロケット、通信衛星「タークサット4B」の打ち上げに成功
2015年10月18日 12:00
インターナショナル・ローンチ・サーヴィシ(ILS)社は2015年10月17日、トルコの国営衛星通信会社タークサット社の通信衛星「タークサット4B」を搭載した、プロトンM/ブリーズMロケットの打ち上げに成功した。
ロケットは、カザフスタン時間2015年10月17日2時40分(日本時間2015年10月17日5時40分)、カザフスタン共和国にあるバイコヌール宇宙基地の200/39発射台から離昇した。ロケットは順調に飛行し、打ち上げから9時間13分後に衛星を分離し、打ち上げは成功した。
タークサット4Bはトルコの国営衛星通信会社タークサット社が運用する通信衛星で、三菱電機が同社の標準バス「DS2000」を基に製造した。タークサット4Bに先立ち、4Aも製造されており、すでに2014年2月15日に、今回と同じプロトンMロケットで打ち上げに成功している。
4A、4Bともに、28基のKuバンド、2基のKaバンド・トランスポンダーを搭載しており、4Aは東経42度、4Bは東経50度の静止軌道で運用され、トルコ全土や中央アジア、欧州、中近東、アフリカなどに対して、衛星放送やデータ通信、インターネットなどのサーヴィスを提供する。打ち上げ時の質量は4924kgで、設計寿命は15年が予定されている。
三菱電機にとって、海外から商用衛星の製造を受注したのは、2008年の「ST-2」に続き2、3機目となる。またDS2000バスを使った衛星としては9、10機目となった。
また三菱電機は、衛星の製造だけでなく、打ち上げサーヴィスや打ち上げ保険の調達なども行い、打ち上げ後に軌道上で衛星をタークサット社に引き渡すことになっている。これはフルターンキー契約と呼ばれるもので、この契約形式でのプロジェクトは三菱電機にとって初となった。
また、将来トルコが自国で通信衛星を開発・設計・製造・試験を行う際に必要な能力を得るための技術教育プログラムも組まれており、タークサット社の社員が日本に駐在し、実際に衛星の設計・製造・試験の現場に参加したという。
■ILS Proton Successfully Launches the TURKSAT-4B Satellite | International Launch Services
http://www.ilslaunch.com/newsroom/news-releases/ils-proton-successfully-launches-turksat-4b-satellite-turksat-0
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