埋め立て承認取り消しで政府・沖縄関係が緊迫

2015年10月14日 08:48

 沖縄県辺野古への基地建設はさせないと表明する翁長雄志知事は13日、前知事が承認した辺野古沖埋め立て承認を取り消したと発表した。政府手続きに瑕疵があったとしている。

 これに対し、菅義偉官房長官は同日、「すでに仲井眞弘多前知事から行政判断は示されている」と反発、「法的瑕疵はない」と政府としての見解を示した。

 政府は、今回の承認取り消しに対し、取り消し無効を求め、行政不服審査法に基づく不服審査請求を国土交通大臣に対し行うとともに、取り消し効力差し止めへ執行停止も申し立てる方針。

 執行停止の申し立て審査は3週間程度で出るとみられ、承認取り消し執行停止が認められれば、工事再開の意向。

 一方、翁長知事は、あらゆる手段を講じ、辺野古への基地建設は阻止するとの姿勢で、自治体と政府が法廷闘争に入ることも予想される状況になっている。

 政府と沖縄県は辺野古への新基地建設に関する協議を8月から9月にかけ集中して行ったが決裂した。これについて翁長知事は沖縄県の歴史、立場、県民の心、基地の状況、沖縄振興について政府に説明してきたが、私の考え方を取り入れようという姿は見えてこなかったと政府側に寄り添う姿勢が結果として見えてこなかったとしている。(編集担当:森高龍二)

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