【株式評論家の視点】MRTは医師不足背景に医師紹介サービス好調、第1四半期利益進捗率56%と高い

2015年10月13日 08:59

 MRT<6034>(東マ)は、昨年12月26日に東京証券取引所マザーズ市場に上場。インターネットを活用した医師紹介・仕事情報のマッチングサービスを運営している。医師不足、高齢社会の進展に伴って、医療分野の市場は大きく成長すると観測されており、同社は、今後増加が予想される医師の求人需要を積極的に取り込むべく、同社及び同社が提供するサービスの知名度、認知度の向上、医師及び医療機関に対して新たな付加価値の提供に取組んでいる。

 今2016年3月期・第1四半期業績実績は、売上高2億8800万円、営業利益1億0100万円、経常利益1億0100万円、純利益6900万円に着地。

 通期業績予想は、売上高10億円(前期比20.3%増)、営業利益1億8000万円(同3.7%増)、経常利益1億8000万円(同15.8%増)、純利益1億0600万円(同10.5%増)を見込んでいる。

 第1四半期は、学会への参加等により医師会員の獲得及び同社の提供するサービスが浸透、サービス内容の充実とサービスの質の向上に向け非常勤医師紹介に係る手数料率の一部改定の効果が寄与し、非常医師紹介が堅調で、営業利益は通期計画に対する進捗率は56.1%と順調に推移しており、通期計画は上ブレする可能性が高い。

 株価は、1月7日につけた上場来高値4685円から8月25日に上場来安値991円と約8割の調整を挟んで9月3日高値1677円と上昇。1400円を軸にモミ合っている。同社は、新たな収益化の実現に向けて、医師・医療従事者が執筆する医療情報発信メディア「Good Doctors」の浸透に取り組んでいるが、健康コーポレーションの子会社であるRIZAPと戦略的業務提携によって、提携先医療機関や医師モニターの募集、医療シンポジウムの共同開催、会員向け無料医師相談サービスを展開するなど、中長期的な成長が続くと予想される。25日移動平均線がサポートしており、中段でのモミ合い上放れが期待されることから、ここからの押し目に注目したい。(株式評論家・信濃川)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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