村田製作所、メガネの鯖江市とコラボでスマートグラスのコンセプトモデル発表
2015年10月10日 22:30
ここ数年、ハンズフリーで使用することができ、かつAR(Augumented Reality/拡張現実)機能も搭載可能なディスプレーとして“スマートグラス”に対する期待が高まっている。一昨年あたりから東芝やエプソム、オムロンやブラザーなど数社を超えるIT関連企業がプロトタイプや実機を発表している。
村田製作所は、スマートグラスなどのウェアラブル機器のHMI (Human Machine Interface)、つまり人間が機械を操作したり、機械が現在の状態や結果を人間に知らせたりする手段やそのための道具向けにスイッチモジュール(micro PS/同社が開発する回転・プッシュスイッチを世界最小サイズ「3.2×3.4×2.3mm」にパッケージングした製品。HMI向けに2016年量産予定)の開発を進めている。
今回、同社は鯖江市との共同プロジェクトにおいてHMIに優れたスマートグラスのコンセプトモデル「Cool Design Smart Glass」を試作し、2015年10月7日~10月10日に千葉・幕張メッセで開催された「CEATEC JAPAN 2015」において展示およびデモンストレーションを行なった。
村田製作所「Cool Design Smart Glass」は、眼鏡フレーム分野で世界の一大産地である鯖江市とタイアップ。まず最初に鯖江製フレームならではのフレームデザイン技術・製造加工技術により眼鏡本来のファッション性とかけ心地を優先した。そのうえで同社が開発したスイッチモジュール(micro PS)をテンプル部に搭載することで、レンズ部のARディスプレーやスマートフォンなどの接続機器をリモコンなしで簡単に操作することができることとした。
各種スマート機能とメガネ本来の機能である軽快なかけ心地とファッション性を両立した今回の「Cool Design Smart Glass」により、生活に溶け込むスマートグラスを体感できるという。
なお、具体的なアプリケーション例として家電&スマートフォンと連携し、村田製作所の居酒屋?店舗の照明やエアコン、暖簾のコントロールなどHMIソリューションのデモンストレーションを披露していた。
眼鏡本来の機能性、つまりかけ心地とデザインを重視したファッション性、そこに使いやすさを実現しながら回転・プッシュスイッチ機能を世界最小サイズにパッケージングしたスイッチモジュール(micro PS)を搭載し、レンズ部分にARディスプレーを搭載。
眼鏡という装置を通じて「見る」動作に基づく家電・スマートフォン連携アプリケーションのデモンストレーションだった。
鯖江市との共同プロジェクトには、村田製作所と鯖江市のほか、フレームメーカーである株式会社シャルマン(鯖江市)、株式会社ボストンクラブ(鯖江市)、SAPジャパン株式会社、株式会社サイトフォーディーが参画している。(編集担当:吉田恒)