【編集長の視点】リンクバルは3Q好決算をテコに通期連続最高純益を買い直して反発
2015年10月7日 10:16
リンクバル<6046>(東マ)は、22円高の1241円と反発して始まり、今年10月1日につけた上場来安値1140円から底上げしている。今年8月7日に発表した2015年9月期第3四半期(3Q)業績が、9月通期業績に対して順調な進捗率を示したことを手掛かりに今期純利益の連続最高更新予想を見直し下げ過ぎ訂正買いが再燃している。安倍首相が、自民党総裁再選後の9月24日の記者会見で、「新3本の矢」で「子育て支援」の一環として女性の出生率を現在の1.4から1.8へ引き上げることを表明したことも、同社の主力事業の街コン公式サイトに追い風になるとして中期的な側面材料視されている。
■「街コン」イベントの開催数、参加申し込み、参加料とも好調に推移
2015年9月期3Q業績は、四半期決算が初作成で前年同期との比較はないものの、売り上げ12億5500万円、営業利益2億2700万円、経常利益2億2100万円、純利益1億2400万円となり、今年4月28日の新規株式公開(IPO)時に予想した2015年9月期通期業績に対して、営業利益の進捗率が目安の75%を達成するとともに、経常利益が79%、純利益が78%と目安を上回った。結婚を希望する男女に出会いの場を提供する「街コン」のパイオニア企業として、主力事業の街コン公式サイト「街コンジャパン」で認知度を高めるためのWEB広告や車両広告を積極継続し、「街コンジャパン」のイベント掲載数増加、順調な参加申し込み、参加料の続伸が相乗し、業容拡大に伴う人件費増、本社移転による消耗品費用増などを吸収して順調な利益進捗率につながった。
目下集計中で11月にも発表予定の2015年9月通期業績はIPO時予想を据え置き、売り上げ16億8100万円(前期比43.1%増)、営業利益3億200万円(同76.8%増)、経常利益2億8000万円(同63.7%増)、純利益1億5900万円(同38.3%増)と見込み、純利益は、連続して過去最高を更新する。同社は、新企画の「街コン」イベントを次々と打ち出しており、10月17日にはソニー・ピクチャー・エンタテインメント(東京都港区)と映画好き同士の男女に新しい出会いの場を提供する初の「映画コン」などを開催するだけに、続く2016年9月期業績の続伸期待を高める
■「半値八掛け2割引」水準目前で日柄調整の一巡感も強め底上げを加速
株価は、公開価格2400円でIPOされ3300円で初値をつけ、上場来高値3400円まで買い進まれる高人気となり、いったんは公開価格水準での下値固めを続けたが、世界同時株安の波及で2段下げ、上場来安値1140円へと突っ込んだ。この最安値は、相場格言で底打ちを示唆する「半値八掛け2割引」水準目前となっているだけに底値買いが増勢となっている。高値からの日柄もほぼ5カ月を経過と調整一巡感を強めており、安倍内閣のきょう7日の内閣改造後の「新3本の矢」の具体政策発動とともに底上げが加速しよう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)