防衛装備品の海外移転、経済的影響は意識していない―榊原・経団連会長

2015年9月30日 11:08

 日本経済団体連合会の榊原定征会長は「防衛装備品の海外移転は国の管理と関与の下、国家戦略として推進すべきだと経団連として主張しているが、今回の提言は安全保障関連法制の成立とは直接関係するものではなく、それによる経済的な影響は意識していない」と安保法に関連して、軍需産業の振興、拡大を、利潤追求のために主張しているのではないと、利潤追求のために防衛装備品の輸出を国家戦略として取り組むよう提言しているとの批判を強くけん制した。

 榊原会長は「防衛装備品の国際共同開発・生産、供与は国家間の安全保障関係の強化に資するもので、あくまで、日本や世界の平和に貢献するために防衛装備品の移転を行うものである」と強調。

 また、榊原会長は「どの国に対し、どのような技術や装備品を供与すべきか、相手国に応じた日本としての戦略が重要。基本的に、わが国の安全保障や国際平和に資する場合にのみ、装備品の供与を国が認めることだ」とした。

 また「わが国から装備品を供与された国の目的外使用や第三国への移転については厳正に管理することが前提になる」と述べた。(編集担当:森高龍二)

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