8月の外食産業市場は前年比3.2%増 2カ月連続で前年を上回る

2015年9月29日 15:42

 一般社団法人日本フードサービス協会(JF)は協会会員社を対象とした外食産業市場動向調査2015年8月度の集計結果をまとめた。 「外食産業市場動向調査」は新規店も含めた「全店データ」を業界全体および業態別に集計し、前年同月比を算出した。

 それによると、8月は、多くの地域で猛暑に見舞われた上旬を中心に夏休み需要が堅調に推移し、中旬以降は前線や台風の影響で客足が少し鈍ったものの、引き続き客単価が上昇していることもあり、外食全体の売上は103.2%と2カ月連続で前年を上回った。

 業態別にみると、ファーストフード業態は全体売上は104.1%と前年を上回った。洋風は、夏休みのファミリー需要を捉えて好調だったほか、鶏肉問題等の影響が徐々に薄らぎ、売上は105.7%と回復した。和風は、新メニューの投入やテレビCMなどの販促が奏功し、売上は110.3%となった。麺類も、夏メニューやメディア露出などにより、売上は104.6%と堅調。持ち帰り米飯・回転寿司は、店舗数の減少と中旬以降の天候不順などが影響し、売上は前年を下回った。その他は、「カレー」は販促が奏功し引き続き好調の一方、「アイスクリーム」が後半の気温低下等により振わず、結果として客数と売上が前年を下回った。

 ファミリーレストラン業態は、全体売上は103.6%と、28カ月連続して前年を上回った。月後半は前線や台風の影響で客数は伸び悩んだが、堅調な客単価に支えられ、全ての業種で売上が前年を上回った。中でも焼き肉は、夏休みのファミリー需要を捉えて好調に推移した。

 パブ・居酒屋業態は、合計では92.5%と減少し、3月以来連続で前年を下回っている。「パブ・ビアホール」は、ビアガーデンなどで後半の天候不順が影響したところもあったが、上旬の好天や販促イベントにより売上は前年を上回った。「居酒屋」は引き続き店舗削減により、客数と売上は前年を下回った。

 ディナーレストラン業態は、104.9%となった。大型店の出店効果や訪日外国人などのインバウンド効果もあり、売上は昨年3月以降堅調に推移している。喫茶業態は、102.1%となった。月後半の天候不順が客足に影響したが、キャンペーンの実施などにより売上は前年を上回った。 (編集担当:慶尾六郎)

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