参院安保委 自民・佐藤正久氏、実力での採決認める
2015年9月21日 19:17
参院安保特別委員会の自民党筆頭理事、佐藤正久元防衛大臣政務官は、さきの特別委員会での安保法案採決が「遺憾ながら、結果として実力での採決」と強行採決をツイッターで認めた。原因は野党側にあるとしている。ただ、慎重審議を国民が強く求める安保法案の結論を急いだ政府・与党側責任はどんな理由をつけても免れない。
佐藤元政務官は「実力による採決」に至った経緯について「16日の夜6時30分頃から約9時間、野党議員により理事会室に(鴻池祥肇委員長を)監禁状態」にし、「トイレも野党議員の監視の中、許可制。委員会室に移動できず、委員会開催が不可能に」なったと、きっかけとしてあげた。
与党側は対抗して「理事会室への監禁状態を回避する為、委員長判断で委員会前の理事会を、理事会室でなく(第一)委員会室で行うことを決定。与党委員も野党議員による入室阻止行動を警戒し委員会室に泊まり込み」した。
これで、与野党対決がより鮮明になったことはNHK中継でも承知の通りだが、委員会での採決の時「与野党議員が部屋を埋め尽くし、採決の雰囲気が高まりつつあったが、野党は奇策がこれまで功を奏し、やや油断があった。委員長が席に着き委員会再開後、直ちに採決動議、委員長を護衛。勝負あり」と書き込んでいる。
佐藤元政務官は「委員長も佐藤も、円満な採決を模索はしたが、与野党対決法案で、民主党は対案も提出せずの徹底抗戦。締めくくり総括的質疑も不信任動議や、暴力的阻止行動等で委員会が開会できず。更なる妨害行動も予想される中での採決」だったと釈明に近い内容で、与党側対応を正当化している。
採決を急いだ理由は書いていないが、米国との約束を最優先したのか、国連総会での演説に反映させることを優先したのか、今国会で成立させなければならない立法事実が明確でないなか、強引にでも成立させなければならなかった理由も実力採決の正当性を主張するなら、書き込むべきでなかったか。(編集担当:森高龍二)