初年度30億円を計画 基幹7ブランドを集積した「三陽銀座タワー」あす19日オープン
2015年9月18日 22:17
三陽商会の基幹7ブランドを集積した「三陽銀座タワー」があす19日、東京・銀座に開業する。きょう18日関係者向けに店舗内が公開され、迫本淳一松竹社長らが祝福に駆け付けた。
新店舗は、6月末で営業終了した「バーバリー銀座店」の跡地にオープンし、地下1階から9階までの全9フロア(7階はオフィス)で構成する。1階ファサード部分には、今秋冬デビューの「クレストブリッジ」の雑貨を販売するほか、創業70周年を記念して製作した100年コートなどを展示。このほか「マッキントッシュ ロンドン」や「ポール・スチュアート」が入る。いずれも「バーバリー ロンドン」に替わる基幹ブランドと位置付けている。
6階には、これまでオンラインストア限定で販売してきた「サンヨー・エッセンシャルズ」初の実店舗を開設。ジャケットやシャツ、ニットなど日本製にこだわった同ブランドの商品に加え、100年コートや今秋冬に発表したレインウールなどを並べ、同社のものづくりに焦点を当てた。杉浦昌彦社長は、「6階は、ものづくりのよさが紹介できるフロア。日本だけでなく、海外のお客様にも応援いただきたい。また、「サンヨー・エッセンシャルズ」の店舗をオープンすることで、Eコマースでの売り上げ拡大の起爆剤にしたい」と力を込めた。
初年度売上高は30億円を計画する。バーバリー銀座店で絶好調だったというインバウンドによる売り上げについて杉浦社長は、「インバウンドだけを意識しているわけではないので明確な数値構成は出していないが、ASEANを中心とした海外のお客様にしっかり支持いただければ、3~4割は確保できるのでは」と話した。
“旧知の仲”でコラボ実現 歌舞伎柄「100年コート」
同店舗のオープンを記念し、あす19日から5日限定で、歌舞伎の衣装に使用される翁格子を裏地やディテールに取り入れた100年コートの受注を同店舗で行う。
杉浦社長が、高校の同級生として45年来の友人だという迫本松竹社長に自ら翁格子の使用について直接問い合わせたことで商品化が実現したという。「2代、3代と受け継いでほしいという100年コートのコンセプトと、翁格子の柄に込められた意味に共通点を感じた」と杉浦社長が企画の経緯について説明すると、迫本社長も、「歌舞伎の世界でも、私たち松竹にしかできないオリジナリティーあるものに力を入れている。100年コートの着眼点に共感している」とこたえた。杉浦社長から100年コートを贈呈されると、「家族ぐるみの付き合いで、普段は、“杉浦”“サコ”と呼び合う仲。今回の件で、初めて“迫本社長”と呼ばれた(笑)」と話し、プライベートでの仲の良さを見せた。
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6階「サンヨー・エッセンシャルズ」 6階には、商品の修繕などを行うコーナーも。 チームラボによる「チームラボカメラ」を設置。画面に手をかざして撮影を行うと、同店舗の特設フェイスブックページに写真がアップロードされる。 9階「ポール スチュアート」(紳士) 3階「マッキントッシュ ロンドン」(婦人) 2階は、今秋冬デビューの「ブラックレーベル クレストブリッジ」(紳士)。三原康裕氏ディレクションによるアイテム。
■「三陽銀座タワー」フロア構成: 9F ポール・スチュアート(メンズ) 8F ポール・スチュアート(ウィメンズ) / ポール・スチュアート スポーツ 7F オフィス 6F サンヨー・エッセンシャルズ / カスタマーズ サロン 5F マッキントッシュ ロンドン(メンズ) 4F マッキントッシュ フィロソフィー(メンズ / ウィメンズ) 3F マッキントッシュ ロンドン(ウィメンズ) 2F ブラックレーベル・クレストブリッジ 1F ブルーレーベル・クレストブリッジ / ブラックレーベル・クレストブリッジ B1F ブルーレーベル・クレストブリッジ
(アパレルウェブ編集部)