日本通信、モバイル端末用の侵入検知システム「モバイルIDS」を提供開始

2015年9月3日 21:10

 日本通信は3日、企業ネットワークで利用されてきたIDS(侵入検知システム)をスマートフォンなどのモバイル端末に搭載する「モバイルIDS 侵入検知システム」を提供開始すると発表した。

 IDSとは、Intrusion Detection Systemの略語で侵入検知システムのことである。「モバイルIDS」は、まずVAIO Phoneに18日から搭載される。価格は100シート(台)の場合で月額24万円(税抜き)となっている。

 インターネットの普及が加速した2000年頃から、サイバーセキュリティ対策として、企業の有線ネットワークにはIDSが普及してきた。IDSは、企業ネットワークを狙うハッカーがネットワークの状況を把握しようとしてスキャニングなどの偵察を行い、脆弱なところを見つけて攻撃を仕掛ける一連の行為に対し、さまざまな方法を使って検知する。そして、全体的な状況を認識し、どのようなセキュリティ対策を打つかを判断するための情報を提供システムである。

 「モバイルIDS」は、企業ネットワークで長年使用されてきたIDSソリューションを、同社の特許技術を活用することで、世界で初めてモバイル・デバイスに搭載したものである。

 サイバーセキュリティから「企業ネットワークを守ること」と「モバイル・デバイスを守ること」には大きな違いがある。もっとも大きな違いは、前者はどの企業でも比較的均質的なニーズであるのに対し、後者は企業によって、また個人によってデバイスの使い方が大きく異なる点である。そのため、その使い方の現状(Situation)をしっかりと認識した上でのセキュリティ対策が必要になる。そこで、同社は「モバイルIDS」を「Situation Awareness(現状認識)」というコンセプトを核にして開発したと言う。(記事:阪木朱玲・記事一覧を見る

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