東京五輪エンブレムの「使用例」に盗用疑惑

2015年9月1日 17:49

insiderman 曰く、 類似のデザインがすでに存在していることで騒動となっている2020年東京オリンピックのエンブレムだが、今度はこのエンブレムの「使用例」として作られた画像に盗用疑惑が出ている(ハフィントンポストITmedia)。

 指摘されている画像の1つは、8月28日に東京オリンピック大会組織委員会が紹介した「エンブレムの展開例」画像。羽田国際空港のロビーに東京オリンピックのエンブレムなどが掲げられているというものだが、この羽田国際空港のロビーの画像が、SLEEPWALKING IN TOKYOという、アジア各所を訪れて撮影した写真を紹介している個人ブログの画像とほぼ同じというものだ。

 組織委員会が紹介した画像では垂れ幕がオリンピック関連のものになっているが、それ以外は構図も写っている人たちもまったく同じように見える。また、これ以外にも他者の権利を侵害する形でコンテンツを利用しているものがあるという話も出ている。

 エンブレムのデザイン自体は「似ている」というレベルの話であり判断は難しいが、こちらは完全に他者が権利を持つものを加工して使っているわけで、無断使用であれば完全にアウトである。他者のデザインから影響を受けたり、その特徴を自身のデザインに取り入れることは悪いことではないが、大ベテランのプロデザイナーがこういったトラブルを起こすのは恥ずかしいと言わざるを得ない。

 (追記@16:50)NHKによると、エンブレムデザインのアートディレクターを担当した佐野研二郎氏がこの「展開例」画像について、画像の無断転用を認めたとのこと。エンブレムについても、大会組織委員会が使用を中止する方針を固めたことが報じられている(産経新聞)。

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